野麦から乗鞍岳 山スキー


核心は安曇野から野麦までのアプローチ

大日岳(左)と剣ヶ峰(中) 右は高天原

 山域  北アルプス 乗鞍岳
 山行日時  2015年4月118日(土)
 登山形態  山スキー
 天気  晴れ時々くもり
 メンバー  単独
 温泉・メシ  なし
 コースタイム 林道(7:10)⇒林道から離れる(7:45)⇒森林限界(9:45)⇒乗鞍岳剣ヶ峰(11:30〜45)⇒U字谷で休憩(12:00〜23)⇒林道(13:17)⇒林道(13:37)

野麦から乗鞍岳に登ってきました。核心は安曇野から野麦の遠さ。直線距離は40キロないのに、ナビをセットするとなんと150キロ!3時間かけて乗鞍を4分の3周する格好です。150キロというと湯沢まで届きますからね〜。第2の核心は中間の針葉樹林帯かな。スキー場からだと切り開きなので気にならないけど、こっちは当然自然のまんま。樹間はそこそこあるけど、標高差700m近く続くのでウンザリします。ま、山ヤさん向きのツアーコースですな。


阿多野集落からの乗鞍岳  右のスカイラインが登るルート?

この冬は糸魚川通いが続いたけど、久しぶりに安曇野より南の方角へ。岐阜のMさんの山スキーMLへの報告を見て、野麦からの乗鞍岳を思い出したのであります。今年は残雪多くて、例年の3月並みとのこと。色々と面倒なことが多いルートだけに、思い立った今週に行っておくべきでしょう!Mさんには残雪状況、取り付きなど丁寧に教えて頂き感謝です。


ここからスタート

4時に出て7時前に野麦集落へ。途中、阿多野集落からは見慣れる乗鞍岳が望め、よそ行き気分が高まります。野麦の館の先から林道に入り、尾根を越すところが入山口。既に2台の車が止まっていました。うち1台は出発準備中。尾根に沿うように伸びる砂利の林道から入ればいいのかな…?あまり調べてきてないので、ちょっと不安…。取り付き間違えたら最悪ですからね〜。


雪を拾いながらスキーで進みますが・・・

先週は最初から雪が繋がっていたようですが、1週間経つと雪融けは進むんですね。板を肩に担いでのスタート。少し歩くと雪が繋がったので板を履きます。でも、しばらくで雪が切れてしまいます。少しの雪切れなら板で歩くけど、間が長いと板を担ぐことに。何度か脱着を繰り返し、2度目のヘアピンでやっと切れ間がなくなりました。潔く最初からザックに板を着けて歩いた方が早いけど、山スキーヤーの変な意地のようなものがありまして…。


まだまだ遠いですな〜

林道が下り始めるあたり、どこで林道を離れようか…。一つ目の谷は見送り、もう少し下って2つ目の浅い谷に入ることに。雪があれば何の問題もないけど、雪が疎らなので気を遣います。この浅い谷、ずっと繋がってはいましたが、かなりペラペラ状態なので、来週あたりは雪切れする箇所も出てきそうな雰囲気です。


浅い沢形を進むところ  このへんは雰囲気良い


尾根に出たとこ  後ろには煙が上がる御嶽山

浅い沢形は広葉樹の林。水流が出てて雰囲気のよい所です。1649mのコルまで行かずに、早めに左側の沢形に取り付きます。登り切ったところに林道があって、木の生えてない広場になっていました。噴煙を上げる御嶽山が見えます。


これは鎌ヶ峰?

ただいまの標高は約1650m。ここから2300mまで延々と針葉樹の森の中を登ります。視界が効かないので楽しくないです。1850mくらいのところでルートがくの字に折れます。登りは問題ないけど、下る時は谷に吸い込まれないように気を付けねば!森林限界に出る少し前に後ろから人が。出発準備中に人でした。ボクのすぐ後に出発してお話したりしてましたが、林道を離れるところで見えなくなっていました。登るの早い!


シラビソ区間が長い・・・


シラビソ区間抜けたらいきなり森林限界!


御嶽山

森林限界に出る手前で休んでおきます。濃い針葉樹林帯を抜けると、いきなり無木立に!普通はダケカンバとか広葉樹がワンクッション入るけど、ここは間髪入れずに高山帯に突入です。風が強くて気温も低めなので、凍ってないか心配だったけど大丈夫でした。下ほど斜度が強いので、まだ剣ヶ峰などは見えません。


鎌ヶ峰?

2500mを越えて斜度が緩むと剣ヶ峰と大日岳のお目見え。剣ヶ峰と高天原の間には岳沢のU字谷があり、なんだか鳥海山の雰囲気に似ています。鳥海山が乗鞍に似ていると言うべきか…?どっちにしてもスケールの大きな景色には違いないです。東面のスキー場から登って位ヶ原に出た時の方が、ロケーションとしてはスゴイと思うけど、もう見慣れてしまって…って感じで。


乗鞍山頂部が見えてきました


先行していた2人組


このへんロケーション良い!

抜いて行った単独の方は遥か先へ。間にもう1台の車と思われる2人組が。U字谷に入るところで2人組を抜きました。後からの風が強いです。帰りは向かい風になるけど、滑って行くのか心配だ…。U字谷は高天原の基部で左カーブし、剣ヶ峰と大日岳の間の稜線に突き上げています。剣ヶ峰に登るにはコルまで行かずに直登の方が早くて楽そう。でも、岩が点在しててスキーは使えなさそう。コルまで行ってスキーをデポって稜線を登ってみようかな。


高天原との間のU字谷に入ります


御嶽山をバックに2人組


2人組が離れていきます・・・


前を歩く単独の人


左が大地日だけ、右が剣ヶ峰


高天原が低く見えるように

コルは強風で寒い!コルから剣ヶ峰まではツボ足で。板はコルにデポ。風で飛んで行かないよに束ねておきます。最初は雪の上を登れたけど、途中から大岩が積み重なった隙間を登る感じに。さすがにテレマークブーツ&アイゼン無しでは厳しくなったので、平らな岩の上でアイゼン装着。今年新調したアイゼンをやっと使えました。持ち運びは軽くていいけど、実際に履くと不安…。まあ、大丈夫なんだろうけど。


大日岳-剣ヶ峰のコル


こちらは大日岳


こっちは剣ヶ峰


大岩が積み重なったところを登っていきます

山頂には5,6人いました。多分みなさん東面のスキー場方面から。もう営業はしてないだろうから、スキー場の下から登るんだろうか…?そうなると野麦から登るもたいして標高差は変わらないような…。ご苦労様です。山頂の祠や鳥居には控えめなエビの尻尾が。平日の冷たい雨はもちろん乗鞍山頂は雪だったでしょう。


剣ヶ峰到着!


北アルプス方面

天気は快晴なんですけど、風が強くて山頂に長居できない…。で、この風に乗ってか黄砂が飛んできています。天気予報ではかなり濃い黄砂が飛んでくるようなこと言ってたけど、このくらいなら許せる範囲。全体的にちょっと霞んでる程度。穂高がクッキリ見えないのは残念でしたね〜。あと、雪面には黄砂が降ってるのがわかったので、せっかくの新雪は食べれませんでした…。


位ヶ原と穂高  黄砂で霞んでる


登ってきた方向


少し前の雪がエビの尻尾に

ひと通り写真撮って退散です。コルに戻るとちょうど二人組が登ってきました。入れ替わるように山頂へ。コルも風強いので大休止できない…。少し滑って風が弱そうなU字谷の中で休むとしよう。直下は雪が堅いのでテレマーク放棄。少し降りると雪は緩むけど、新しい雪の表面だけ凍ってて薄皮モナカ状態。気を抜くとすぐに板取られてしまう難しい雪でした。


コルから滑走開始!

U字谷の風が弱そうなところで落ち着きます。先に登っていた単独の方が滑ってこられました。テレマークですね〜。雪質やっぱり難しそうでした。天気が良いので今日もビール&冷やし中華を持参。しかし、今日は寒いです。3000mの山で風が吹けばさすがに寒いですね〜。ビールも冷やし中華も持って来るんじゃなかったって感じでした。

U字谷が雪原状になるあたりはまだ薄皮モナカ。その先斜度が増す頃には表面のモナカの皮は解消され、板の良く走る快適なザラメとなりました。2500mから2300mの約200mは超快適に滑れました。そして間髪入れずに針葉樹林帯へ突入です。超快適から修行系へと180度変わります。樹間は密ではないので滑れるには滑れるけど、延々600m以上続くのでウンザリです…。1850mのくの字のとこは先に滑った人のトレースに惑わされて、危うく真っすぐ行きそうに…。


クリックで少し拡大します(※もちろん左が北です)

木のない広場から適当に浅い沢形に滑り込みます。タラーッと流して林道へ。少し登ってる林道はシールなしでギリギリ登って行けました。板がボロいのが幸いです。あとは何度か板ははずしたものの、意地になってスキーで滑って降りました。先に降りたはずの単独の人の車がまだあるなあ…。もしやくの字を真っすぐ行っちゃったかや…?

長期戦を予想してたけど、意外と早く戻ってこれたなあ…。まあ、標高差約1700mで、これといった登り返しや難所もないので妥当な線かな。


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