笹ヶ峰から焼山&火打山周回





影火打からの焼山

■2015年10月7日(水) ■頸城三山 ■天気:晴れ ■メンバー:単独
 コースタイム 笹ヶ峰(5:40)⇒杉野沢橋(6:15)⇒金山谷渡渉(7:00)⇒水場(8:00)⇒富士見峠(9:00〜10)⇒焼山(10:05〜25)⇒火打山(12:10)⇒天狗の庭(12:50〜13:05)⇒高谷池ヒュッテ(13:15)⇒黒沢橋(14:15)⇒笹ヶ峰(14:40)
■温泉:なし ■食事:家

笹ヶ峰をスタート&ゴールで焼山、火打山を周回してきました。焼山までは人っ子一人いず、焼山・火打山間はチラホラ程度、火打山から笹ヶ峰は平日にもかかわらずお客さん多かったです。みなさまターゲットは紅葉なんでしょうけど、山頂近く、高谷池あたりは既に終了。十二曲り付近が真っ盛りでした。笹ヶ峰のブナもだいぶ色付いてました。

■紅葉し始めの笹ヶ峰へ

焼山・火打山の周回コース、紅葉の時期に歩いてみたいと思いつつ、なかなかタイミングが合わず…。紅葉と休みと天気が合致しないとね。今年こそ!と機会をうかがいます。10月2週目は平日が毎日晴れ予報。仕事をやりくりし、お休み取得に成功!深夜割引が終わる直前、安曇野インターから高速に。薄明るくなる頃、笹ヶ峰に到着です。平日なのに駐車場は半分くらい埋まっていました。

10月に入ると昼間の時間がかなり短くなってきます。長いルートだと、ちょっと心配になってくる季節です。笹ヶ峰から杉野沢橋までは林道なので、暗いうちから歩くのも手。でも、早く起きるの大変なので、明るくなってからの出発です。まだ薄明るい程度なのでよく見えないけど、笹ヶ峰のブナも色付き始めてるような…。林道は下り基調なので、足慣らしにはいいです。自転車があれば時間稼げる区間です。


林道を杉野沢橋に向かいます

■真川に沿って登山道を 雲に覆われていた焼山が!

杉野沢橋を渡ってすぐ、川沿いの作業道を歩きます。登山道も別にあったのかも。滝沢を渡って尾根に取り付きます。紅葉した木が、出てきたばかりの朝日に照らされてキレイです。ところが尾根を登り切って、ルートが北向きに変わります。すると、再び日の出前に逆戻り。東側にある老山(鎧山)が高く、しばらくは日の出前の状態が続いてしまいます。

天気予報では降水確率ゼロ%。真上の空は晴れてるけど、どうも焼山や火打山には雲がある雰囲気。日本の東に大きな台風があって、その影響で風が強いとのこと。その風のいたずらで雲がかかってるのかも。だとしたら、今日一日かかってる?せっかく休みを取ってきたのに、晴れてもらわないと困ります。北に開けたところからは、ベッタリ雲に覆われた焼山が確認できました。

金山谷を渡って、グイッと登ります。登り切って尾根を巻くところが焼見台。さっき見た感じより雲が減ったなあ…。雲に覆われてるけど、そこに焼山があるってことはわかります。喉が渇いたので水分補給。ふと焼山を見ると、また雲が減った?ダメ元で待ってみるか。本日一回目の休憩です。焼山を見てると、みるみる雲がなくなっていくのがわかります。雲ベッタリ状態から雲ゼロになるのに、10分もかからなかったのでは…。


焼見台より(7:07)


焼見台より(7:10)


焼見台より(7:12)


焼見台より(7:16)

■富士見峠までが長いこと長いこと・・・

焼山が現れれば、俄然やる気も出てきます。でも焼山は遠い…。笹ヶ峰からの標高差は単純に1100m。着実に登れば3時間もあれば登れそうだけど、そうはいかないんですよねぇ…これが。コースタイムはなんと7時間!やや道がワイルドなので、それも加味した7時間とは思うけど、とにかく距離が長いんです。下りもチラホラあるし。こっちを下りに使ってたら、ストレス溜まってしまいそう。

そのうち日も当たり出し、紅葉を堪能…とはいかず。遠目には紅葉してるように見えるけど、その中に入り込むと、イマイチ、イマ2、イマ3…。紅葉してたとしても、生えてる木がモサモサしてて、ヤブっぽい感じです。十二曲りあたりのようなブナやカエデではないのです。スッキリ感が全くナシ。最後の水場を過ぎると、やっと本格的な登りの始まり。

登りが本格的になると、時計の高度もどんどん上がり、登り甲斐があります。少し登ると、背後には地獄谷越しの高妻山など。南向きなのに、地獄谷にはまだ残雪あり。左手には金山も。金山は山頂が台形なのですぐにわかります。標高2000mまでは早かったけど、そこから富士見峠までは水平トラバース長し。最後の富士見峠に出るところは、トラバースから尾根通しに道が付け替えられていました。


南向きにはかかわらず、地獄谷には残雪が


もうすぐ富士見峠のところで振り返ってみます


富士見峠直前のポコより金山

■富士見峠からは未踏の稜線

富士見峠は広く笹が刈り払われていて、余裕でテント張れそうです。稜線に出たので、反対側(北側)の展望が楽しみです。見に行くと風が強くて冷たい!半袖では無理。すぐに退散!チラリとしか見てないけど、海谷の特異な山々が目に飛び込んできました。しかも、かなり紅葉してそうな。歩きながらじっくり見ることにしよう。

今回の目的の一つに赤線引きがあります。赤線引きとは…?歩いたルートに線を引く。まだ歩いていないルートを潰す…ことかな?妙高&火打、雨飾山、海谷三山周辺はそこそこ歩いてまして、妙高のゴチャゴチャしたとこ以外では、金山から影火打の稜線が未踏となっています。今回で富士見峠から影火打の間に、新たに赤線が加えられます。残るは金山から富士見峠。なんか中途半端な残し方をしてしもーた。富士見峠から往復3時間。今から行こう!とチラッと思ったけど、時間切れが怖いのでやめときました。最後の仕上げは妙高から海谷駒ヶ岳まで一気縦走するってもんかな。それも面倒臭いが…。


富士見峠


泊岩

■いよいよ焼山本体の登りにかかります

さてと、焼山まであと400m。富士見峠を後にします。いきなり下りで出鼻をくじかれます。水無谷の源頭部を渡渉する格好です。いつぞやスキーで登ってきたなあ…この源頭部。いいとこでした。ひと登りで泊岩。岩屋に壁と扉が付けてあります。なんとなく不気味なので中は見ず…。既に葉っぱの落ちた灌木の中を急登。

灌木帯を抜けると、殺伐とした風景に。踏み跡は薄め。時々ペンキ印あり。高度感が出てきました。金山へと続く稜線が見下ろす感じになり、その向こうに白馬の山々。まだなんとか午前中なのでクッキリ見えています。巨岩の横を通り過ぎると、一つ目の火口跡。それを越すと、次は大きな火口の縁へ。火口の縁を3分の1周すると焼山山頂となります。山頂までにはロープ設置の岩場と、一つ登り返しがあります。風が強いです。煽られるほどではないけど、なにしろ寒い!思わずカッパの上を…。


海谷の山々 左から阿彌陀&烏帽子、鉢山、昼闇山


山頂への急坂を登ります


金山も見下ろす感じに


金山の後ろには後立山


この巨岩を越すと火口跡


小さな火口跡より  雨飾山には雲多し


こちらは大きな火口


結構険しい岩場もあったりで


火口の縁の一番高いとろこが焼山山頂


火口の縁

■焼山の山頂です

2度目の焼山山頂です。ちなみに、1度目は北面台地からスキーで。相変わらず北風強し!強風に対抗しながら写真を撮ります。火口越しに北面台地が見えます。積雪期の北面台地は巨大ダケカンバだけ出てて、あとは真っ白な台地です。雪のない時期は灌木の密林と思われます。火打山も初めて見えました。間に影火打があり、その手前は大きく落ち込んだ胴抜キレットが…。キツそう。

岩陰はほぼ無風でポカポカ。おじさん1名休んでいました。高谷池からの往復とのこと。ボクも休憩。ザックにビールはあるけれど、ここで飲むには寒いなあ。あんまり喉も渇いてないし。今日の行程の中で、焼山がほぼ中間点。お昼に着かなければ引き返す心積もりだったけど、今のところは時間に余裕ありです。休んでたおじさんが出発し、入れ替わりで別のおじさんが。ボクの逆コースのようです。5時に笹ヶ峰と出たと言ってました。あと下るだけだもんな、順調だなあ…。


焼山山頂の看板


金山&天狗原山と奥には後立山


焼山の北面台地


雨飾山


昼闇山、鉢山、阿彌陀&烏帽子

■胴抜キレットへガーッと下って、影火打にガーッと登ります

火打に向かいます。まずは胴抜キレットに向けて激下り。こんな急な下りはなかなかないですな。ドーム状の焼山の斜度そのまま直に道が付いてますんで。しかも、踏み跡の薄いザレ。踊場がないので、転がったら下まで落ちていきそうです。途中で2名登ってきました。胴抜キレットというだけに、痩せ尾根のコルかと思いきや、広くて穏やかなとこでした。紅葉する木はたくさん生えてたけど、既に散った後…

いよいよ影火打への登り。…と思ったら、ポコひとつあって、さらに下って影火打への登りになってました。こっちの方がキレットっぽい。地形図には広い部分にキレットとあるけど、本物のキレットはこっちかも。影火打への登りは急になったり、やや緩くなったりの繰り返し。焼山から一気に400m下ってきた脚に堪えます。時々焼山とのを雲が流れるようになってきました。せめて火打山に登るまでは晴れてて欲しいところです。


焼山からの下り  妙高も見えてきた


胴抜キレットからの影火打


キレット付近はこんな感じ


焼山からは噴気が上がってます


まだ下るのか・・・  見えてるところは影火打


焼山がだいぶ離れてきた


焼山との間に雲が多くなり始めます


広大な焼山の北面台地

■影火打に登り返しました 焼山の眺めが最高です!

登り詰めたピークがニセ影火打。さらにそこからひと登りで本物の影火打。影火打北側の直下には船窪地形があって、まだ雪が残っています。スキーで火打山から笹倉温泉に降りる場合、この船窪状がスタート地点。ここから北西に落ちていく浅い沢を滑っていくことになります。南面は惣兵ェ落谷の左岸に広がる滑走路のような台地。観察してみたかったけど、上手く見えるところがくて残念。


焼山


影火打と火打山


影火打から笹倉温泉に降りるルートです


乙見湖が見えます


焼山と金山


いよいよ火打山本体だ


惣兵衛落谷の左岸台地


影火打北面の台地

■火打山山頂は通過します

影火打と火打山の間の落ち込みは少ないです。あまり視界の効かないハイマツの中をひたすら登ると火打山山頂。さすがに百名山!20人くらいはいたかな。焼山から休憩ナシ。中休止でも…と思ったけど、休むには風が強いなあ…。そして、展望があまりよろしくない…。焼山見るならニセ影火打です!休む気分にはなれず、先に進みます。風がなくなったら休もう。


火打山山頂


火打山山頂からの焼山  右は昼闇山


妙高も近くなってきました  湿原は天狗の庭


天狗の庭


鬼ヶ城の岩壁


兎平の紅葉がキレイ

■天狗の庭でひと休みします

火打山には7月に来たばかり。花の火打山から紅葉の火打山です。澄川の源頭、鬼ヶ城、兎平など見ながら下ります。風の弱いとこがないなあ…。なんだかんだで天狗の庭。いっそのこと高谷池ヒュッテまで行こうかとも思ったけど、多分天狗の庭の方が気分が良さそう。天狗の庭の看板がある、木製デッキの休憩場で休みます。ここでプシュ!焼山から水分摂ってなかったから、喉にジョワッときます。


天狗の庭より


風があって映らない


天狗の庭の紅葉はほぼ終わり

■高谷池ヒュッテは素通りで

紅葉はほぼオシマイですが、名残の紅葉もなかなか雰囲気あっていいですね。あとは一気に降りてしまおう。高谷池の紅葉も終わり、黒沢岳の斜面も既に終了。富士見平あたりは針葉樹が多いのかな。ガーッと下って十二曲りの始まり付近。ここからの紅葉がすごかった!どんどん下っていくとこだけど、上見たり、振り返ったりと、紅葉見るのが忙しい!


天狗の庭を後にします


火打山がチラリ


高谷池とヒュッテ


黒沢岳西面トラバースからの焼山&火打山

■十二曲りから黒沢橋にかけての紅葉が絶頂でした

十二曲りの斜面はブナやカエデなどが混じって生えてて、とても賑やかな紅葉となっています。登りの真川沿いとはえらい違いでした。今年は紅葉が早いです。夏はお盆で終わり、残暑も全くなかったからかな。9月はとくに冷え込みはなかったんですけどね。冷え込みで紅葉のスイッチが入るわけではないのかも…?黒沢を渡ってからはブナロードの木道。色付き始めのブナもキレイだけど、最後はさすがに飽きた。長いな…最後が。気分的なもんですけど。


十二曲りの下りの途中


色んな色があってキレイです


ブナも色づき始めてます


黒沢を渡る橋


黒沢橋から笹ヶ峰の間のブナロード


火打山の登山口に下山

下山が14時40分くらい。思ったよりも早く降りてこれました。遅くなったら高速使おうと思ってたけど、これなら下道で余裕だな。明るいうちに帰宅です。残る未踏のラインは金山−富士見峠の間。端から端まで縦走が一番美しいけど、駒ヶ岳まで行くと3日かかる?まあ、気が向いたらやっつけに来るか!





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