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北海道登山の旅 日記(7月16日〜7月24日)
(斜里岳、羅臼岳⇒硫黄岳、幌尻岳、その他・・・)


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■7月16日(火)  くもり   忠類⇒ウトロ

台風6号は現在潮岬のあたりにいるようで、今回のやつは相当スピードが早そう。。明日以降、道東方面の山に登ることにした。その方面も、夕方から雨が降り出すとのこと。

釧路経由で知床に向かう。霧多布湿原を望む、琵琶瀬展望台にある「航楽」という食堂で昼メシにした。そこにあった新聞に、トムラウシ遭難の続報が載っていた。福岡のガイド登山のガイドも衰弱して救助されたとあった。登山歴は30年以上、海外登山の経験もあったらしいが、ツエルトも持ってなかったということだ。この記事のとなりに、「稚内のキャンプ場で熊」という記事があった。ウチらの泊まったところだった。食い物を狙ってテントを破り、食糧の袋だけ奪って逃げたらしい。

オホーツク海に出ると霧になった。気温もグッと下がり14度くらいになった。羅臼の街に入ると霧がまだらになり、霧の隙間から羅臼岳が見えた。細く尖っており、高度感抜群だった。

熊の湯に行く。うわさどおり地元の人が仕切っていた。とにかく熱くて、足しか入れなかった。太ももはピンク色に染まってしまった。泊まりの予定はウトロ側だったが、一応羅臼のキャンプ場にも顔を出してみる。すると、ライダーをはじめ、長旅してそうな人でごった返していた。恐らく長期滞在者も多いのではないか。ゆっくりできそうな感じではなかった。

予定通り知床国設キャンプ場へ。こちらは閑古鳥が鳴いていた。でも、車を横付けできるので、天気が悪い日にはありがたい。熊の湯があんな感じだったので、近くの「夕陽台の湯」という、日帰り温泉に入り直し。露天の外の林には親子の鹿がいて、子供の方は後ろ足が宙ブラリンでかわいそうだった。

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■7月17日(水)  くもり時々晴れ   ▲斜里岳

台風7号は北海道をかなりはずれて通過したようで、夜中は雨も風もたいしたことはなかった。目を覚ますと小雨が降っていた。これで今日の羅臼岳行きはなくなった。あとは天候の回復次第で斜里岳に登るかどうか・・・。天気はスッキリせず、腰は重かったが一応登山口までは行ってみることにした。

清岳荘の少し下には観光バスが待機していた。ツアーの団体さんが入っていそうだ。清岳荘の駐車場は満車。関係者っぽい北見ナンバーの車が2台で、それ以外は全部本州ナンバーだった。となりの神戸ナンバーの人はこれから出発するところ。犬を連れてきているようだが、お留守番のようだ。

歩き始めるとすぐに沢に出た。飛び石、飛び石の連続でヘツリもあったりで飽きない。今年はまだ沢登りに行ってないので、こんなことをしていると早く沢に行きたくなってしまう。はじめは暗い渓相だったが、周りの木がダケカンバになる頃から晴れてきて明るくなり、上空の青空とマッチしてきれいだった。

上二股にはおじさん2人。ツアーの人だった。きのうは羅臼岳、今日は斜里岳、明日は雌阿寒岳に登って、そのまま釧路空港から帰るそうだ。馬ノ背にも2人いた。そのうちの1人は一度山頂に登ったが天気が悪いので下り、下っている途中に晴れてきたので、また登り直したらしい。山頂直下のガレにはミヤマオダマキガたくさん咲いていた。

斜里岳山頂に着くと少しずつガスが上がってきた。下はほぼ雲海。知床半島を境にオホーツク側は霧、太平洋側は晴れている。海別岳の向こうに、チョコンと羅臼岳がのぞいている。雲の間から国後島もうっすら見えていた。今日はくもりで、展望なんかないと思っていたので、これだけ見えたらラッキーだ。

下りは上二股から新道コースで下りる。こっちはアップダウンがあって、下山モードの体にはこたえた。旧道コースと合流するところで、下の方から猫の細長いような薄茶の小動物が走ってきた。ボクの前で立ち止まり、匂いをかいでまた走っていった。あとで調べたらクロテンのようだった。

キャンプ場に戻ると、今日はたくさんお客さんがいた。食い終わったくらいで、まわりの人が一方向に向かって歩いている。太陽を見るとちょうど沈むところで、落日を見に行くようだった。ウチらもつられるように見に行った。近くのホテルから来ている人もいて、大混雑だった。

夕陽台の湯は時間切れ。知床プリンスホテルに行ってみる。高かったらやめようと思っていたが、意外と安く600円だった。100円違いだったらこっちの方がずっといい。ただ、姿形がホテルにマッチしていなかった。風呂上りに新聞を読むと、今日も遭難についての記事があった。6月に1人十勝岳で疲労凍死しているのだが、その人はツアーバスにカッパを忘れたまま、ミゾレが降る中登ったらしい。トムラウシの件にしても、かなりの辛口で批判していた。

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■7月18日(木)  晴れ   岩尾別⇒▲羅臼岳⇒三峰キャンプ場

岩尾別(6:35発)⇒銀冷水’9:30〜50)⇒羅臼平(10:42〜57)⇒羅臼岳(11:43〜58)⇒羅臼平(12:50)⇒三峰キャンプ場(13:24着)

セイコーマートで行動食を買出しして、登山口の木下小屋へ。ここは駐車場が少なく、ほぼ満車状態。国民宿舎のほうの未舗装部分の一番端にギリギリ入れたので良かった。登山者名簿に記入するが、すでにたくさんの名前が書いてあった。しかし、みなさん日帰りのようで、硫黄岳へ縦走する人は一人もいなかった。

樹林帯の歩きやすい道が続くが、いきなり汗タポタポ。少し登ると「熊注意!」の看板。650m岩峰まではアリがたくさんいて、それを食べに熊が出没するらいい。現に数日前にもここで目撃情報があった。オホーツク展望というところが休憩ポイントだったが、「熊注意」の範囲内なので、休まずしばらく進むことに。

与三吉水を過ぎると傾斜が緩み、極楽平という平坦地に。平なのは楽だけど、あまり長く続くと次の登りでこたえてしまう。思ったとおり、仙人坂の急登はこたえた。今日泊まるところに水がなかったら困るので、銀冷水で2Lほど汲んでおいた。

ここからひと登りで雪渓が出てきた。これを登り切れば羅臼平だが、これがけっこうしんどかった。雪渓のステップは下りの人のもので、歩幅が合わずに苦労した。羅臼平に着くと、これから山頂を目指す人、山頂から降りてきた人で賑わっていた。羅臼平は別天地。人が多すぎるのがたまにキズかな。ザックをデポしている人はいない。ということは、この中には硫黄岳方面に行く人はいないということだ。

ザックをデポして山頂へ。山頂にはガスがかかったり晴れたりしている。硫黄岳方面の展望が楽しみだったが、あいにく東側はガスがかかりっぱなしになってしまった。斜里岳は見えているが、スッキリとは見えない。きのうの斜里岳もそうだったが、百名山のガイドブックを持った人が目立った。雌阿寒とともに、3日で3山やっつけられるので、効率が良いのだろう。知床は硫黄岳まで縦走しないと意味がないように思うのだが・・・。
三峰からの羅臼岳
羅臼平から三ツ峰へと向かう。登り切ったところからテン場までの間は、チングルマの大群落があり、今が盛りという感じで咲いていた。羅臼岳ピストンだけだと、花が咲いているところはあまりない。でも、少し足を伸ばすだけでこのお花畑。このお花畑を知らずにピストンしている人たちがかわいそうに思えた。

三ツ峰キャンプ場に着く。もちろん誰もいない。タイム的には次のテン場である二ツ池まで行けたが、水の心配があったし、ここが快適そうだったので、今日はここ泊まりとした。ここはヒグマ対策で、フードロッカーが設置されている。食糧をそこに収納し、そこから一番離れたサイトにテントを張る。そして、その真中で食事をすることにした。まだ早かったので、食事エリアに銀マットを敷いてゴロゴロしていた。

旭川方面では大雨になっているらしいが、ここはそんな気配は微塵もない。しかし、天気方では夕方から明日の午前中にかけて、少し崩れるようだ。最悪大荒れになったら、来た道を戻ればいいか。今日も落日を見るが、水平線の上に薄雲があり、海に沈まずにその薄雲に沈んでいった。

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■7月19日(金)  くもり時々晴れ   三ツ峰⇒▲硫黄岳⇒湯の滝

三ツ峰⇒サシルイ岳(5:45〜53)⇒オッカバケ岳(6:57〜7:14)⇒南岳(8:27〜50)⇒知円別岳(9:45〜10:05)⇒硫黄岳分岐(10:58)⇒硫黄岳へ(11:20〜55)⇒硫黄沢出合(12:50〜13:00)⇒登山口(14:48)

夕べはテントの外に熊除け鈴をぶら下げて寝た。その時は無風で、風がないとぶら下げても意味がないなあと思っていた。夜になると風が出てきて、今度はうるさくて寝れなかった。予報では昼まで雨とのことだが、薄曇は出ているが崩れそうな雰囲気はない。朝から北海道の1300mとは思えないくらい蒸し暑い。

サシルイ岳からの羅臼岳縦走路は何日人が通ってないのだろう、クモの巣がうっとおしい。きのうサシルイ岳への登りを登っていたらしんどかっただろうが、今日は朝イチなので問題なし。サシルイ岳手前からの羅臼岳は絵になる。硫黄岳も見えたが、まだ気が遠くなりそうなほど遠い。しかも、間にはいくつも山があり、先は大変そうだ。

二ツ池のテン場はぬかるんでいた。池の水も飲む気にはなれない。きのう三ツ峰で泊まって良かったと心底思った。池周辺は道もぬかるんでいて地獄。ここから南岳までのクモの巣は尋常ではなかった。普通、登山道のクモの巣は横1本とかだが、ここのは人が通らないせいか、完成されたクモの巣がたくさんあった。その真ん中には、家主が待ち構えている。ストックを持ってきていて良かった。

硫黄岳への稜線南岳に登り切ったら、向こうから4人組が歩いてきている。これでクモの巣地獄から開放される。下山するまで誰にも会わないつもりだったでビックリ。女の人ばかりの4人組だった。話を聞くときのうは第1火口で泊まり、今日は三ツ峰の予定だそうだ。硫黄岳に登る雪渓に生々しい熊の糞があったと言っていた。

知円別岳への巻き道にあったチングルマの群落は、他のどれよりもすごかった。エゾコザクラとの競演もお見事。本州のチングルマは葉っぱばかりで、花はポツポツ程度だが、しれとこのチングルマは花の密度が比較にならないほど濃い。ここまで高原状だった稜線は、知円別岳を境に荒涼とした火口壁の景色に変わる。ここにはシレトコスミレが咲いていた。硫黄岳の肩の部分に登るルンゼ状のところがしんどかった。ここで一気に疲れてしまった。

ここまでくもりだったが、気圧の谷が通りすぎたのか、太陽がガンガンに照りつけるようになってきた。ノドが乾く。今日は天気が悪いつもりでいたので、水は少な目にしか持っていなかった。失敗だ・・・。空身で山頂に向かったが、空身でもヨレヨレ状態。硫黄岳は羅臼から知円別にかけての稜線から少しずれているため、西側の山並の展望がすこぶる良好。少し霞んでいるのが残念だが・・・。

下り始めるとすぐに雪渓となる。羅臼の詰めの雪渓よりも規模が大きかった。熊ノ糞を見たというので、気を配りながら歩いていた。雪渓から離れるところに登り返しがあり、もう登りはないと思っていた体には拷問のようだった。新噴火口ではところどころ噴気が上がっている。沢を覗くとカムイワッカの滝で入浴中の人々が見える。車道も見えたが、路駐の車でいっぱいだった。水はあと3センチくらいしか残っていない。ここで2センチ飲んで、下山後に残しておく。

車道に下りてからバス停までは15分くらい。フラフラで歩いていた。何台か車が通ったが、乗せてくれないかなあ・・・と思いながら歩いていた。バス停に着く。とりあえず荷物を降ろし、座りこんだ。ザックの中に日本酒があるのを思い出した。水分には変わりないと飲むが、ノドが焼けそうだった。

暑いのでカムイワッカの最下部で水を触る。仮設の売店があって、そこではレンタルのわらじがあった。見るとその横でジュースを売っているではないか!一目散に買いに行った。ビール500mlとポカリ500mlをゲット。飲みながら沢で体をふいたりしていた。水分を摂って、水を触っていたら、さっきまでの疲れがウソのように元気になった。岩尾別へのバスは乗客3人のみだった。

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■7月20日(土)  くもり少し雨も   ウトロ⇒藻琴山

今日は休養で温泉巡りすることに。岩尾別の露天に行くが、さらしものになりそうでやめる。瀬石温泉に行くがここも同じ。次に川北温泉に向かった。温泉に入る林道の入口には、台風で土砂崩れになり通り抜けはできないと案内があった。途中の川北温泉まではなんとか入れた。

川北温泉は露天のみの温泉。無料だが男女別で、仮設トイレも置いてあった。お湯はかなり熱め。外に出るとアブが襲ってくる。入ると熱い。出るとアブ。たまらず上がった。

昼メシは開陽台でそうめんを作って食った。ベンチにカセットコンロを置いてやっていたら、バスで団体さんが来て、みんなにジロジロ見られた。変な人と思われたのか、そうめんがおいしそうだったのか・・・。

そのあと藻琴山のキャンプ場に行った。きのうは50名泊まったらしいが、今日は今のところウチらだけ。テントを張った後、川北温泉では物足りなかったので、川湯温泉に入りに行った。ここは硫黄がきつくて、小傷にしみた。キャンプ場に戻るが、1組来ていただけ。その後は誰も来なかった。きのうの50人はハッタリだったか・・・。

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■7月21日(日)  くもり時々晴れ   藻琴山⇒日高町

今日の予定はまだ決まっていない。なぜなら、ここのキャンプ場は携帯が圏外で、天気チェックできなかったからだ。とりあえずキャンプ場を出て、屈斜路湖が見えるところに出るとバリ3。北海道中どこもイマイチの天気だった。残っている山は幌尻岳と大雪の残り。しばらく天気が悪そうなので、日数の必要な大雪は却下かな。ということで、日高町を目指すことにした。

途中、帯広で洗濯。今回でもう3度目だ。もう常連の域に達している。洗濯の後、ちょっと小洒落た「南国屋」という洋風のレストランに入った。ちょっと場違いな格好で・・・。日高町周辺にはめぼしい温泉はないので、少し戻るが十勝川温泉に行く。「観月園」というホテルで入った。赤茶色の湯はボクにはなじめなかった。十勝川温泉自体、あまり盛ってないような雰囲気だった。北海道の中で帯広が一番気温が高いみたいで、非常に蒸し暑い。スタンドの人も、こんなに暑いのはめずらいいと言っていた。

前回気に入ったし、幌尻への絶好のいちにあるので、また沙流川キャンプ場へ。今日はどこかの団体さんがバーベキューをしている。しゃべる人はスピーカーのメガホンなので、うるさくてたまらない。泊りではなさそうなので、夜には静かになるだろう。少し暗くなってきて、どうやら宴会も終わりのようだ。と思ったら、川の方に場所を変えてキャンプファイヤーを始めた。相変わらず、司会者はメガホンだ。

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■7月22日(月)  くもり   日高町⇒幌尻山荘

林道ゲート(8:50発)⇒取水口(10時すぎ)⇒徒渉点(11:08〜33)⇒幌尻山荘(12:42着)

予報では今日は1日くもり。明日は晴れる予報に変わっていた。本当にコロコロと予報が変わるもんだ。明日の晴れは変わらないでもらいたい。国道から林道のゲートまでは約40キロ。ダートらしいのでかなり時間を食いそうだ。でもまあダートといっても穴ぼこだらけではなかったので、わりとスムーズに走れた。

しばらく林道歩き。少し雨が降ったがすぐやんだ。取水口まで1時間ちょっとと順調だったが、その先登山道になってからは道が悪くてペースダウン。徒渉点ではゆっくりくつろぐ。沢靴に履き替え、腹ごしらえ。あとで聞いた話では、取水口のところにセンサーがあって、入山者をカウントしているようだ。去年の8月には250人通過したこともあるらしい。

ガイドでは小屋までに15回の徒渉があると書いてある。数えながら歩いていた。1回目の徒渉でいきなり太もも。それ以降はほとんど飛び石で越えれた。7回目まではすぐだったが、8回目まではしばらく左岸にルートがつけられていた。小屋が見えてきて、最後の15回目の徒渉で終わり。久しぶりに沢登りの感触を味わえ楽しかった。

小屋には管理人がいてビックリ。テントを張りたいというと、小屋でもテントでも1000円かかり、今日は客が少ないから小屋に泊まれと言われ、そうすることにした。2階の隅っこがちょうど空いており、ベストポジションをキープ。そのあと外に出るが、ヒマを持て余していた。

20人の団体が来るといううわさが飛び交っていた。外は広くないので、ちょっと早いが3時頃に、その人たちが来る前に外でメシを食うことにする。20名が着いた後、さらに団体さんが来るような話があった。もうそんなにスペースは残っていない。こんなんだったらテントにした方が良かった。あとから来た団体のうちの3人がウチらの横に割り込んでくる。そのあと、もう隙間がないのに下であふれたおばさんが登ってきた。あとから来たのにずうずうしいことを言っていたので、みんなの反感をかっていた。今夜は窮屈になりそうだ・・・。

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■7月23日(火)  幌尻山荘⇔幌尻岳⇒新冠

幌尻山荘(5:00発)⇒命の水(6:12〜23)⇒約1800m(7:19〜28)⇒幌尻岳(7:56〜8:30)⇒森林限界あたり(9:35〜45)⇒幌尻山荘(10:35〜11:05)⇒徒渉終了点(11:55〜12:15)林道ゲート(14:12着)

20人の団体さんは3時起床の4時出発のようだ。パッキング中のとなりのおばさんのザックが頭に当たって目を覚ました。外でメシを食っている時、13人の団体さんが出ていった。7人の団体さんはまだメシ中だった。

久しぶりの日帰り荷物で快調に登る。30分くらいで13人の団体を抜いた。命の水で休憩。ここからは戸蔦別〜額平岳への稜線が見えている。今日は降水確率0%で気分も良かった。幌尻〜戸蔦別の1周コースの予定。急登を登り切ったら北カールの縁に出て、展望の良い尾根歩きになるはず。・・・だったが、樹林帯を抜けたらガスで真っ白け。かろうじて北カールの底まで見える程度。戸蔦別への稜線はもうガスの向こう。花はそこそこ咲いていたが、あの知床の花を見たあとだけに、見劣りしてしまう。山頂直下には熊の糞が。撒き散らしているような糞の仕方だ。糞の中には草がいっぱい混じっていた。

山頂に着くが、真っ白で何も見えない。粘って晴れるものなら戸蔦別に向かおうとも思ったが、これでは可能性がなさそうだったので、来た道を戻ることにした。結局、幌尻がどんな山なのかさっぱりわからないまま、下山することになってしまった。

山荘で沢靴に履き替える。きのう、今日の中ではこの徒渉の区間が一番楽しかったような気がする。徒渉が終わると、たいへんつまらない下山。林道は早く歩ける変わりに、肩にズシズシきてつらい。

下山後はまた沙流川キャンプ場に泊まるつもりだった。遅くなると思ったからだが、早く戻って来れたので新冠に行くことにした。持っている温泉ガイドに新冠の「レ・コードの湯」というのが載っていて、そこがすごく良さそうだった。行くとしたら今日しかないので、ちょっと遠いが行くことにしたのだ。

泊まりは「レ・コードの湯」の近所にある「判官館森林公園キャンプ場」。先にテントだけ張っておく。ここはテント床が砂地になっている。水はけは良さそうだが、濡れているテントに砂が付いてしまった。今日のお客さんはウチらだけだった。「レ・コードの湯」は想像どおりの素晴らしいところ。牧場の中の高台にあって、露天は海の方に開けていて気分良し。今回何度目かわからなくなった豚丼が今日の夕食だった。

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■7月24日(水)  雨   新冠⇒旭川⇒沼田⇒富良野

テントをたたんでしばらくで雨となる。なかなかのタイミングだ。今日は旭川の秀岳荘へ行って、ヘッドランプとテントマットを買う予定。きのう来た道を戻る。なんと無駄の多いことか・・・。このへんはガソリンが高かったので、無理して富良野まで行く。ガソリンランプが付きっぱなしで50キロくらい走ったかな。

秀岳荘には11時ごろ着き、買い物を済ませ、またラーメン村に行った。この前行列ができていたところが空いていたら入ろうと思っていたが、今日も行列ができていた。仕方なく「なきうさぎ」という店に入り、「ナキウサギラーメン」を注文。塩ラーメンに唐揚げが乗っかって出てきた。

幌新温泉に向かう。これもガイドで良さそうだったところだ。しかし、こっちは古臭くて、露天は内湯の地下室のようなところにあり、なんか窮屈だった。さっきまでの天気予報は明日がくもりで、あと日曜までずっと雨マークが並んでいた。風呂から出てみたら、明日は明け方で雨はやみ、その後はずっと晴れマークが並んでいた。なんだこの替わりようは!何はともあれ、富良野に向かうことに。そして、明日から富良野岳に登ることにした。芦別あたりから暗くなる。ここ1ヶ月以上は明るい時間にしか走ってなかったので、日が暮れて、しかも雨の中の運転は大変疲れた。

上富良野のスーパーで食糧を調達して、十勝岳温泉に。雨はほぼやんだが、地べたはまだ濡れている。標高が高いだけあって寒かった。テントの中ではランタンをたいたくらいだ。


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