信州百名山のひとつ中条村にある虫倉山は、２時間くらいで簡単に登れる山で、北アルプスの眺望が抜群のはず・・・である。今年は早くから雪が降って、北アルプスの積雪も豊富。晴れればさぞかし素晴らしい展望にお目にかかれるのでは・・・。

天気予報では、朝方は曇るものの、その後は晴れということだった。実際、朝からどんよりとした曇り空。でも、高い山は抜けていて、雲海になっているような感じだった。８時ころに自宅を出たのだが、この頃には大天井岳あたりに太陽が当たっていた。晴れるのも時間の問題だろう。

３日前に大町では１６センチの雪が積もったが、今日はもう跡形もなく融けてしまっている。大町スキー場あたりからやっと雪が出てきた。小川村のアルプス展望台からは、上のほうは雲に覆われているが、下のほうが真っ白になっている後立山が望めた。虫倉山の山頂に着くまでに晴れてくれることを期待！

さるすべりコースから登って、不動滝コースに下山する予定だったので、その中間にある駐車場に車を止めて出発。虫倉神社までの車道がわかりづらく、地元のおじさんに聞いたりして、かなり時間を食ってしまった。さるすべりコースからピストンするのなら虫倉神社に駐車場があるので、ここまで車で来ることが出きる。このあたりの積雪は５センチくらいだった。

神社からは急斜面となり、緩くなった所に祠があった。そこから先は岩場の急登となり、鎖場も出てくる。山頂までずっと急登が続き、ところどころ鎖場がある、なかなか険しい道であった。登っているうちに晴れるのでは・・・と期待していたにもかかわらず、山頂に近づくにつれて逆にガスが濃くなってきた。

急登を登っていると、ヒョッコリと山頂に出た。ガスは相変わらずで、景色はなんにもなし。高い山は雲の上に抜けているに違いないが、虫倉山は１３７８ｍと高くはない。ちょうど雲が居座っている高さなのかもしれない。北アルプスの大パノラマがなければ、登ってきた意味がない・・・。せっかく望遠鏡があるというのに・・・。このガスが晴れてくれることを祈ってしばらく粘るが、寒いだけで一向に晴れてくる気配はない。あきらめて下山することにした。

下山は不動滝コース。さるすべりコースは南斜面だったので雪は少なかったが、不動滝コースのほうは日が当たりにくいのか雪が多かった。多かったといっても中途半端だったため、緩い地盤も手伝って、下りは大変滑りやすかった。でも、道としては不動滝コースの方がずっと快適だ。岩場はないし、急斜面は全てジグザグが切ってあった。

車道に下りてからは車の回収。回収のための車道歩きに３０分もかかって疲れた。不動滝コースの登山口にも駐車場があるので、次回リベンジする際はピストンにしよう。