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この年末年始は北アの霞沢岳に登る予定だった。・・・が、大晦日、元旦と大荒れの予報だったので、軟弱にも日程をずらし、しかも安全パイで八ヶ岳へと行き先を変更した。ただ、混雑する山はいやだったので、八ヶ岳でも静かそうな編笠山と権現岳に登ることに。
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観音平入口(8:30)⇒富士見平(10:00〜25)⇒展望台(10:55〜11:10)⇒雲海展望台(11:45〜12:00)⇒押手川(12:40〜13:00)⇒編笠山(14:45〜15:30) |
観音平への道は閉鎖されており、入口近くにある「森の駅」に車を止める。そして、夏なら車が入る車道をひたすらと歩く。トレースからすると、そんなに多く人が入っている様子はなかった。この車道はかなりの勾配で、荷が重いのでかなりこたえた。観音平から登るつもりだったが、車道を辿っていったので、急きょ富士見平から登り始めることにした。トレースはあったが、4,5人分のトレースだ。
車道から開放され、やっと登山道に。南面ということもあるだろうが、ある雪は全て新しい雪、すなわち大晦日の雪だ。それ以前の雪は全く残っていなかった。背後の南アルプスや富士山の展望を楽しみながら、展望台、雲海、押手川と、小刻みに休憩しながらのんびりと登っていく。これまでなだらかだった道も、押手川から先は傾斜が増し、段差の大きい箇所が多くなる。後半ということもあり、一気にペースダウン。下地のできていない、中途半端な積雪のため、余計に登りにくかった。
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編笠山の山頂は360度どこも素晴らしい景色で迎えてくれた。少し低めの山なので、八ヶ岳のメインの山々がひときわ立派に見える。やや風はあったものの、真冬の八ヶ岳にしては穏やかな方だろう。山頂のしらびそには樹氷が発達しており、周囲の景色を一層引き立ててくれていた。ひと通り写真撮影したあと、風をしのげるところでゆっくりしていた。
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思ったよりも時間を食っていたので、ゆっくりしたいところだったが編笠山の山頂を後にする。北面はさすがに雪が多く残っていた。青年小屋に近くなると、大きな岩がゴロゴロしたところに。中途半端に雪が付いていて、とても下りにくかった。
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この日の青年小屋周辺の宿泊者は、ボクら4人以外では2人組みのみ。その人たちは少し権現方面に登ったところにある、切り開きでテントを張っていた。冬季小屋を覗いてみるが、ちょっと狭い。小屋に泊まると、テントの撤収が大変楽チンなのだが、4人用テントはちょっと張れそうになかったので、仕方なく外に張ることにした。 時間は既に4時を回っており、なかなか忙しい夕方となった。早速水作り。水作りと平行してながら宴会、夕食。夕食が終わっても水作りは続く。眠かったが水だけは作っておかなければ・・・。あと1時間早く出発しておけばよかった・・・。 |
今朝もかなり冷え込んだようだ。帰って新聞を見たら、今日も−10度を下回っていた。星も全開!ゆっくり夜が明けてくるにしたがって、朝焼けに染まる富士山が・・・。これが初日の出だったら感動的な日の出だっただろうに・・・。朝メシは正月らしく雑煮。これに手間を食ったか、テントの撤収が無いにもかかわらず、起きてから出発までに2時間以上を要してしまった。まあ、今日はわりと時間に余裕があるのでのんびりでいいだろう・・・。
青年小屋(7:10)⇒権現岳(8:40〜9:10)⇒青年小屋(10:10〜50)⇒押手川(11:35〜11:55)⇒富士見平(12:45〜13:05)⇒観音平入口(13:55) |
はじめからアイゼンを着けて登り始める。2人組はちょうど出発の準備をしているところだった。今日は北アルプスも全部見えており、日本海らしきものまで見えていた。もちろん中ア、南ア、富士山も丸見えだ。八ヶ岳の主稜線に入ったこともあってか、若干雪が多くなった。しかし、このあたりでも古い雪はなく、ほとんどが大晦日に降った雪のみ。ギリギリ間に合ったという感じだ。
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ギボシの本体への登りに差し掛かる手前で、ストックからピッケルに切り替えた。ギボシの山腹をトラバースするところがチョットいやらしいが、しっかり鎖が出ていたので安心。一応ロープは持ってきていたが、出番はなさそうだ。 ギボシのトラバースが終わると、権現岳までは尾根をたどる。もうややこしいところはなく、左手の権現岳から赤岳に続く稜線を見ながら山頂へと向かう。直下に貼り付くように権現小屋が建っていた。 |
権現岳に到着。ちょうど分岐の風をしのげるところでザックを降ろす。本当のピークは縦走路からやや南にそれた、三つ頭方面にある。結構な岩峰だったが、散歩がてら行ってみると、反対側からは難なく登ることができた。山頂には鉾が刺さっていた。甲府盆地越しの富士山をしばらく眺めた後、ザックを置いた場所に戻る。
編笠山と権現岳・・・、好みもあるだろうが、展望は編笠山の方が上かな。編笠山は八ヶ岳の主要なピークよりも一段低く、若干西に振っているので、権現岳から赤岳、阿弥陀岳までが大パノラマで見渡せる。しかも、今回はシラビソの樹氷とシュカブラのおまけ付き。対して権現岳は、他の主要なピークとほぼ肩を並べているので、迫力のある大パノラマとはいかない。ただ、キレット越しの赤岳はなかなか良かったなあ。
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長居していると冷えるので下山開始。ギボシのトラバースと岩稜の下りが今回の核心。今年から冬山を始めたkonaさん、M田君がいたので、ちょっと心配だったが、核心部もあっけなく通過。鎖がバッチリ出ていたのが大きかったなあ・・・。安全地帯の樹林帯に戻り、ここでまたピッケルからストックに。ついでにアイゼンもはずす。グリセードと尻セードで降りようと思ったが、傾斜も雪も足らなかったので、遊ぶつもりがあまり遊べなかった。
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青年小屋に着き、テントをたたむ。10時を回っていて、だいぶ日が差していたため、テントの霜はほとんどなくなっていた。ありがたいことに、なんとかかんとかテント袋に収まった。ただ、ペグが凍り付いて抜けず、2本折ってしまったのが今回の損失か・・・。 明日は天気が下り坂ということで、南の空から薄雲が広がってきた。もう見るものは全部見たので、天気はどうでもよかった。 |
下山は編笠山へは登らず、巻き道へ。東面ということもあり、積雪は多め。雪があるからまだ明るいが、夏は鬱蒼としてそうだ。押手川で一服したあとは、車道の富士見平まで一気に下った。登る時は結構苦労したはずなのに、下りはなんと楽なことか。最後の車道歩きは肩が痛くなり、案の定うんざりモードであった。