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針ノ木谷⇒船窪⇒烏帽子岳 紅葉ハイキング2010年10月7日(木)〜10月8日(金) メンバー:単独2日目 船窪テン場⇒烏帽子岳⇒七倉 槍ヶ岳と不動岳(右)
■2日目 10月8日(金) 船窪テン場〜烏帽子岳〜七倉 晴れのち真っ白け夕べは煮え切らない睡眠だった。何度も目が覚めて朝が待ち遠しかったのに、いざ目覚ましが鳴ると眠くて起きたくないという・・・。山ではよくあること。眠れないか、超が付くほどの爆睡かどっちかだ。一度、夜中に外を見ると、しっかり星が出ていた。今もちゃんと出ている。ヨシ!今日は晴れだ。いつまでもつかが心配だが・・・。
4時半に起きるが、なかなか明るくなってこない。きのう汲んできた2Lの水。朝食を終わった時点であと1.2Lくらい。もう少し汲んでおくべきか。でも面倒。烏帽子までなんとかなるでしょう。ショッパイけどラーメンの汁を全部飲んでおいた。一応水分になるのかと思って飲んだんだが、これって逆効果?朝は涼しくて汗はかかないのに、喉だけがやたらと乾いた。
明るくなるのをじっくりと待ってから撤収に取り掛かる。5時に起きても大丈夫だったなあ・・・。それなりに寒いけど、10月の寒さではないな。一応上着を着て出発。立山、不動岳・・・と徐々に明るくなってくるが、このあたり西向きなので、七倉岳が壁になってなかなか日が差さない。船窪岳の第2ピークの登りに差しかかったところで、やっとこさ明るくなる。
船窪乗越とテン場の間が素晴らしい紅葉だっただけに、この先も大きな期待を抱いたが、なんでだか乗越から先は平凡以下といった様子だった。良いところで日が差さず、平凡以下で日が差すという・・・。この先烏帽子岳まで、紅葉が素晴らしいと感じたところはなかった。なんだかなあ・・・。
蓮華岳から烏帽子岳の間は、北アルプス屈指のマイナーエリア。このあたりが北アルプスの主稜線の中で一番低いのかな。マイナーな上にキツイ。短いピッチで登り下りがあり、その登り下りが激しいのだ。標高差のわりに体力を使う。船窪乗越から不動岳までの間、何回登り下りを繰り返すのかなあ・・・?「下って登ったら次の山頂」だったら気が楽なんだけど、「また下り、また下り・・・」の連続。精神的にも消耗しますな。わかってても。
体はキツイけど天気は最高!とくに順光となる立山連峰が素晴らしい。この距離と角度で見ることができるのは、このマイナーエリアの特権です。けっこ樹林帯で視界がないことが多いけど、視界が得られた時の展望はピカイチ。立山から薬師岳にかけての東面のカールが良く見え、スキーの観察にもなります。スキーでは有名な御山谷はまだ滑ったことない。機会があったら滑ってみたいけど、機会がなければまあいーか・・・くらい。。それよりも、登るほうが興味があるなあ。この時期に。一応沢登りだろうけど、恐らくオールゴーロ。立山のバリエーションルート的に登ってみたいと思う。
御山谷のとなりのとなりが、以前登ったことのあるヌクイ谷。9月だったのに雪渓ばっかりだった。タンボ平や御山谷あたりも中腹がいい感じで紅葉している。一番お手軽なのはタンボ平。東面なので朝日が当たる午前中がベストかな。五色ヶ原から平に下る尾根も、意外と紅葉しているなあ・・・。針ノ木谷と絡める手もありかな。1人で歩いていると、そんなことばかり考えてしまうのであります。
紅葉というのは面白いもんで、(面白いというよりも深いというか・・・)場所場所で全然様子が違っている。同じ山でも向きが違えば植生が違うのは当然だが、同じ向きでも植生が違う。いい感じで紅葉している尾根があると思えば、同じ向きでも隣の尾根は全くダメ・・・みたいな。向き、地質、斜度、風、日当たり、尾根の痩せ具合・・・等々、要因はたくさんあるんでしょうな。意外なところが当ったり、期待してたところがダメだったり・・・と。難しいけど面白い。
アップダウンに苦しめられながらも、なんとか考えていた時間で不動岳に到着。ここからの眺めは天下一品。前に来た時はコマクサだらけだったが、さすがにもう残骸もない。ゆっくりした気分ではあったが、烏帽子まで晴れといてもらわにゃいかんので、駒を進めておくことにする。
不動岳と南沢岳の間は苦しかった記憶がないけど、大きく下って大きく登ってるなあ・・・。記憶がなくなってるだけかも。船窪から不動岳までは針葉樹が多かったけど、不動岳の下りはひらけてて気持ちが良い。黒部湖越しの立山がいい。紅葉はちょっと少ないけど・・・。
地図ではコルは南沢乗越となっているが、こんなとこ峠として使われることがあったんかいな。北側の針ノ木谷の支流は穏やかだけど、南側の高瀬川側は特有の大ガレ。まるで火口壁。今は晴れているが、その火口からドライアイスの煙のように雲が押し寄せてきた。1分後には真っ白け。動画撮っておけば面白かったのに・・・と後悔。このあとはたまに晴れるけど、ガスが主役となってしまったのです。
南沢岳山頂です。とりあえず良いお天気。・・・だったのに、ひと通り写真撮ったところでガスに巻かれてしまった。ここからが今回2つ目のメインディッシュ、四十八池と烏帽子岳だったのに・・・。ガスの中を歩いても意味がないので、山頂でしばらく待機。でも、晴れる気配なし。寒くなってきたので、あきらめて歩きだす。
南沢岳からの急下りになったところで、少し空が明るくなる。南沢岳は見えたけど、進行方向はなんにも見えない。次のポコでまた明るくなった。ガスの弱点からニョキッと烏帽子岳が見えた。四十八池には日が当っている。でも、これも束の間で、これ以降はガスが晴れることはなかった。メインディッシュを目の前にしてオアズケ・・・。南沢岳で粘らなければよかった・・・。結果論だが。
四十八池に入る。紅葉はほぼ終わりかけ。ここで烏帽子が見えたらキレイかな・・・というところで、ザックを背負ったまま登山道に座り込む。どうせ人は来るわけない。ウトウト・・・。四十八池にはあまり紅葉する木がない。どっちかというとお花畑で、初夏に来た方が楽しめるかも。さっきチラッと烏帽子が見えた時は、西側の付け根が染まっていた。四十八池から狙うよりも、岩峰基部の紅葉がきれいかもしれないなと思った。
移動してもう一回座り込んだが、まったくもって晴れてくれる気配なし。ほんの十秒でもいいので見えてくれ・・・。願い叶わず烏帽子小屋へ。3人組のおじさんがいた。野口五郎まで行く予定だったけど、もう営業してないとうことで、ここに泊まるらしい。今日は道中では2人すれ違った。ゼロの可能性もあるなと思っていたけど・・・。涸沢○百人とニュースでやっていたが、えらい違いだ。まあ、涸沢は観光地の延長みたいなとこだで・・・。
というわけで、烏帽子小屋をもって縦走終了。こんだけ濃いガスでは名残惜しくもありません。あとは帰るのみ。針ノ木谷といい、烏帽子周辺といい、わざわざ宿題を作りに来たような山行でした。まあ、宿題ができるというのは良いことなんですが。たまり過ぎても困りますが。まだまだ知られてないところでも、いいとこはいっぱいあるはずです。 今回のルート中の紅葉は・・・
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