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剱岳・立山周辺 山スキー剣沢、長次郎谷、池平山、真砂沢、平臓谷と滑りまくってきました
近くて遠い立山、剣・・・。アルペンルートの玄関である扇沢までは、自宅からわずかに40分。しかしながら、室堂まで入るとなると大金をはたかなければならないし、ゴールデンウィークともなると大混雑となる。ずっと行きたいエリアだったが、これまで敬遠し続けてきた。今年のゴールデンウィークのパターンは長期型。行き帰りのアルペンルートは辛抱して、剣岳周辺の山スキーエリアを総ナメにしてやることにした。 ■4月29日(木) 扇沢⇒室堂⇒剣沢BC 快晴
扇沢始発7:30のトロリーバスに乗り込む。それほどの混雑はなかったが、6泊分の荷物が入った30キロのザックを背負って、トロリーバス、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスと乗り継ぐのは、とっても苦痛だった。
前日の寒気のおかげで山は白さを取り戻していた。連休初日ということもあって、雷鳥平にはまだテント村と言えるほどのテントはない。全体的に人も少ないようだ。
剣沢にテントを張って、時間があったら真砂沢を滑る予定だったが、なんだかんだで手間を食い、剣沢に着いたのは3時前。真砂沢は間に合わないので、剣御前に登って1本滑ってきた。短いコースだが、斜度、雪質とも申し分なし!一日苦労してここまで来て、一瞬のご褒美であった。ここで先発隊のYUYAと合流。
剣沢小屋周辺には暇つぶしに良い、手頃な斜面がたくさんある。剣御前に登って滑るも良し、別山の斜面に登って滑るも良し、やや足を伸ばして一服剣あたりの斜面を滑るも良し・・・。
■4月30日(金) 剣沢〜長次郎谷〜剣岳 快晴
今日も朝から快晴!長次郎谷は出合からはカーブしていて、先のほうがよく見えない。登るにつれて先が開けてきて、開放感抜群の長次郎谷となる。右に八ッ峰、左に源次郎尾根の岩峰に挟まれた長次郎谷は、まさに日本離れした景観だ。この日は雪が緩かったので、コルまで余裕でシール登高できた。
コルからスキーを背負って剣岳山頂を目指したが、出だしの雪壁がなかなか手強い。下りはバックステップで慎重に下った剣岳の山頂に登るのなら、二俣あたりから源次郎尾根に乗っかってしまったほうが良さそう。左下の写真の最後の懸垂が終わったところあたりに出れば、山頂までは雪がつながっている。長次郎のコルから山頂を目指すにはちょっとややこしい。三ノ窓側も普通の装備ではちょっと厳しそう。
肝心の滑りのほうはイマイチ・・・。新しい雪が重くて、快適な滑りはできなかった。それでもこの最高のロケーションの中を滑れるだけでも幸せだ!今日の核心は長次郎を滑り終えてから。出合から剣沢のBCまでの標高差600m、2時間の登り。最後の最後でのこの登りはとてもこたえる。
■5月1日(土) 剣沢〜二股〜池平山 快晴
剣沢から二股までは遠い道のり。途中にある山スキールートになっている沢の出合を見ながら滑っていた。あまり評判の良くない別山谷は、一定の傾斜で一直線に源頭まで突き上げている。雪面はデブリもなく、まあまあきれいで、そんなに悪い印象は受けなかった。出合だけでみると、真砂沢のほうがよっぽど貧相だ。三ノ窓雪渓はスケール、景観ともに長次郎谷に勝るとも劣らぬ、素晴らしい谷のようだ。今回は入れなかったのが残念・・・。
北股から池平山へと続く尾根に上がってからは、終始裏剣の絶景を見ながらの贅沢な歩き。ずっと遮るものが全くなく、容赦なく春の陽が突き刺してくる。暑くてたまらない!日陰が欲しい!まるで夏山にいるかのような悩みだ。
滑りのほうは、今日もずっと天気が良すぎるため雪はグサグサ。誰も滑っていないまっさらな斜面にシュプールをつけながらの滑降は快感だ!展望、滑降ともに素晴らしいロケーションなので、また行ってみたいところだ。
今日もテントに戻るのが核心。二股まで滑った後、3時間20分かけてテントに戻った。これさえなければ最高なのだが・・・。今回は剣沢で他のパーティーと合流する都合上、剣沢にBCを設けたが、剣周辺を効率よく滑るには、真砂沢か二股あたりにBCを置くのがベストだろう。そうすればその日の行動を滑って終えることができる。
■5月2日(日) 剣沢〜真砂沢〜平蔵谷 快晴
今日は真砂沢と平蔵谷を滑るという欲張りな1日。剣沢BCから1時間チョイでドロップポイントに立てる真砂沢は、太陽が上がらないうちに滑ることができる、おいしい沢だ。逆にカチカチになってる場合もあるかも・・・。ウチらは別山山頂から滑り込んだ。結構な急斜面だったが、雪質は程よく、下はボール状になっているので恐怖感はない。真砂岳側から滑り込んでもかなりの急斜面。アイスバーン時や緩いのが良い人は、コルから滑れば緩そう。
真砂沢の真骨頂はカール状の底までの急斜面だが、中流部の広〜いU字谷も魅力的だ。チマチマとターンするより、ロングターンでゆったりと滑っているほうが気持ちよかった。出合あたりでは狭く荒れた感じの渓相となり、1ヵ所滝のようなジャンプ台になっていた。
真砂沢出合から1時間ほどで平蔵谷出合となる。出合から見上げると、平蔵谷は狭くて一直線にコルまでのびているように見えるが、実際は中流部から上は結構開けた谷となっている。登る時に、剣岳山頂から滑り込むルート(インディアンクーロワール)も確認。雪質さえ悪くなければ、そうたいした斜度には見えない。次回挑戦だ!
平蔵谷はスキーだけの目的で登る人は少ないようで、もっぱら源次郎尾根などの下山コースとなっている。剣沢の出合までは早そうだが、そこから剣沢小屋までは1時間の登りになるので、意外と辛いのでは・・・。
午後ということもあって、雪はこの上ないグサグサ状態。出合から見ると湧かなかった滑降意欲だが、コルに立つと俄然湧いてきた。スキーで滑ると雪崩を引き起こすので、下山の人がいないスキに滑った。沢芯はトレースでボコボコになっており、滑れたもんではない。右岸は開けており、ところどころデブリはあるものの、快適な滑りができた。実際、いくつも雪崩を誘発しながら滑ることに。出合直前の右岸の急斜面が最高に気持ちよかった。下から見ると平蔵谷はデブリだらけだったが、滑ってみると意外と快適。剣沢から割と近いので、半日余った時などにはお勧めだ。
■5月3日(月) 剣沢⇒室堂⇒扇沢 くもりのち雨
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