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燕岳〜蝶ヶ岳 (2日目)
燕山荘から先は吹雪き模様 蛙岩の通過には苦労しました
 
 北アルプス 常念山脈
 2003年12月22日(月)
 強風&小雪 
 積雪期 縦走
 単独
 合戦小屋手前⇒燕山荘⇒大天井岳⇒大天荘冬季小屋


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■12月22日(月)   強風&小雪   合戦小屋手前⇒燕山荘⇒大天荘冬季小屋


合戦小屋手前(8:00)⇒合戦小屋(8:15)⇒燕山荘(9:45〜10:45)⇒蛙岩(11:45〜12:00)⇒為右衛門岩(13:40〜13:57)⇒喜作レリーフ(14:57〜15:05)⇒大天井岳(16:25)⇒大天荘(16:35)

ちゃんと目覚ましはかけておかないと・・・。この寝坊があとで苦労することに。起きたら6時10分だった。外はまだ明るくなってなかったが、晴れてはいない様子。小雪が降っており、風もある。昨日の晩は星空が広がっていたのに・・・。下界の天気予報は晴れなのになあ・・・。

合戦小屋
出発時も小雪模様。時折、下界のほうが明るくなったり、太陽の気配が感じられたりした。下界は晴れで、稜線付近のみ天気が悪いパターンなのだろう。大崩れするような感じではないので、とりあえず燕山荘を目指して登る。

合戦小屋までは15分で着いた。この先燕山荘までに3人+2人+2人+3人のパーティーとすれ違った。

合戦沢の頭からは緩急を繰り返しながら、緩やかな尾根を登ることになる。この道は何度となく登ったが、泊まりの荷物を背負っての登りは初めて。燕山荘までやたらと長く感じた。
燕山荘
燕山荘に着くと、西から強風が吹き荒れていた。強風といっても、冬なら弱いほうかもしれないが・・・。玄関先の温度計は−6度を指していた。わりあい暖かめか・・・。

小屋の中で休ませてもらう。小屋の人によると、昨日は20人強の泊り客があったらしい。

本格的に雪が降ってからは、まだ誰も大天井岳方面に向かった人はいないらしい。トレースがないから大変だよと言われる。時間的にも今の時間の出発では、大天荘まで着けないと言われた。天気のほうは相変わらずで、小雪と強風。でも、視界は50〜100mはあって、歩けない状況ではない。行くか戻るか迷っていたが、この先天候がこれ以上悪化する気配はないし、行けるところまで行って、無理っぽかったら戻ることにした。

大下りからの大天井岳方面(一瞬開けた)
登山道は稜線の西側についている。風上に当たるので、雪は風で飛ばされて道にはほとんどない。普通のところでは、夏と同じタイムで歩くことができた。

ただ、普通のところばかりではない。大天荘までの間に、困難な部分は3ヶ所あった。1つ目は蛙岩の通過。岩と岩の間の狭いところをくぐり抜けるのだが、ザックが大きすぎて簡単には通過できない。また空中をくぐり抜けることになり、落ちたら5mくらい下の穴の底に落ちてしまう。落ちたら助からないだろう。アイゼンの前歯1本で岩に乗っかる時もあって、なかなか緊張した。

2つ目は大下りの登り返し。ここはトレースがあれば問題ないところだが、トレースがなかったので不安定な雪壁登りとなってしまった。疲れたが、身の危険を感じるところはなかった。
大天井岳では看板だけ撮って小屋に急いだ
3つ目は為右衛門岩の通過。ここではルートを間違えて、岩に取り付いてしまった。取り付いて5mほどトラバース気味に登ったところで、下に巻き道があるのを発見。この岩を下りトラバースするのが死ぬ思いだった。落ちても死ぬことはない高さだが、無傷ではすまない高さだった。

この稜線にはまともにテントを張れるような場所はない。なんとしても明るいうちに大天荘に辿りつかねばならない。時間との戦いだった。もう体力はあまり残ってなく、飛ばすことはできなかった。

最後に残っている、標高差200mの大天井岳への直登(冬ルート)。疲れの出る最後の最後でこの厳しい登りはこたえた。5歩登ったら休憩・・・という感じ。また、強風との戦いもあった。吹きさらしのため、突風が来るとバランスを崩してしまう。クラストした急斜面なので、滑ったら下まで行ってしまう。疲れながらも、集中して登っていた。

大天井岳には16時15分に着いた。ゆっくりする時間はないので、看板だけ撮って小屋へ急ぐ。幾分天候が回復してきたようだ。大天荘には暗くなる直前の16時25分に到着。燕山荘から大天荘までは夏のコースタイムで2:30。今日はこの間に5:40も要してしまった。時間を食ったのは蛙岩、大下りの登り返し、為右衛門岩、大天井岳への直登が大部分だ。その他の部分は夏と変わらないタイムで歩くことができる。また、トレースがあったなら、もう少し早く着くことができると思う。

冬季小屋の入口は、半分以上は雪と氷で閉ざされていた。ピッケルで雪を払いのけ、隙間に詰まった氷はたたき落とす。小屋の中は真っ暗だった。とりあえず早く落ち着けるように、最後の力を振り絞って荷物を片付けた。寝る前の最後の用足しに外に出ると、満天の星空が広がっていた。明日は期待できるかな。



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