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西ゼン 山スキー



− 元橋から平標山に登って西ゼンを滑って土樽へ −





 山域  谷川連峰 平標山   
 行程  元橋⇒ヤカイ沢⇒平標山⇒西ゼン滑降⇒土樽
 山行日時  2006年3月26日(土)
 天気  晴れ  
 登山形態  山スキー(テレマーク)
 メンバー  T世
 温泉  満天星の湯(650円)





沢登りでお気に入りの西ゼン。あのスラブが冬にはどんな姿になるのか・・・。前々から滑ってみたかったが、なかなか実現できなかった。実現できない理由のひとつに登山口と下山口が離れているということ。土樽から登るには下部の林道が長くて登る気はしない。元橋から登れば楽だが、車の回収がネックになってくる。車が2台あれば解決するのだが、今回は電車とバスで回収することにした。昨年もチャレンジしたが、天気がイマイチだったため断念。今日は天気は申し分なし!最高のロケーションの中、西ゼンを満喫してきた。


朝3時半すぎに安曇野を出発。R353が夜間通行止めで、十日町、六日町経由になるというハプニングはあったものの、6時半すぎに登山口である元橋に到着。駐車場には既に10台くらいの車。国道沿いにもそれらしい車が何台か止まっていたので、今日の平標山は大賑わいになりそうだ。

元橋(7:15)⇒平標山山頂(10:45〜11:10)⇒東ゼン出合(11:40)⇒群大ヒュッテ(11:55)⇒毛渡橋(12:55)⇒土樽駅(13:20頃)

橋を渡ったところで林道から離れてヤカイ沢に入る。雲ひとつない澄んだ青空に、純白のヤカイ沢がまぶしいくらいだ。先にも後にも常に数パーティーが平標を目指している。抜きつ抜かれつしながら高度を上げていった。ヤカイ沢の南向き斜面は全層雪崩の跡があちこちに。北面にあたる西ゼンはどんな状況なのだろう・・・?

ヤカイ沢下部より
沢から尾根に取り付く
南斜面は全層雪崩があちこちに

主稜線に飛び出すと、でっかい仙ノ倉山がお出迎え。平標とのコルに向けて数パーティーがトラバースしている。シッケイ沢でも滑るのか。シッケイ沢も一度滑ってみたいもんだ。昨年は強風が吹いていて、見える山頂も遠く感じたが、今日は無風で苦もなく山頂に。

主稜線 平標山山頂まであと一息
右には仙ノ倉山が大きい

目標としていた11時までに平標山山頂に到着。土樽発の電車は14:03。このぶんだと、よっぽどのことがない限り電車には間に合いそう。山頂には十数名が和んでいた。西ゼンを見下ろすと、既にシュプールが刻まれている。数えてみると6本はあった。初めて滑るところに先行者のシュプールがついていると安心するが、反面がっかりする気持ちもある。滑降モードに変身中、単独の人が西ゼンに向けて滑り込んでいった。ムムッ・・・滑りにくそうだ。

平標山山頂より  越後方面の山々
平標山山頂より  日白山方面

こんなに穏やかで景色の良い山頂なのでゆっくりしていたいところだが、電車の時間に遅れては目も当てられない。14時過ぎの電車を逃すと、次は17時頃。後ろ髪を引かれる思いで滑降開始!ゲゲッ!アイスバーンだ。斜滑降でもエッジが流れていく・・・。吹き溜まりになっているところまではだましだましの滑り。ふと上を見上げると、山頂にギャラリーが・・・。下手なんだから見ないでくれよぉ〜。

平標山山頂より  苗場山方面
平標山山頂より  仙ノ倉山

吹き溜まりに入ると、パックされて雪は重いものの、なんとかテレマークターンらしきターンで滑ることができる。ところが時々アイスバーンが出てきやがって、そうなるととたんにゴロン。一番気持ちよく滑れそうな西ゼン源頭部なのに・・・。でも、ここは雪が良ければ斜度、ロケーションともに最高です。雪のない時は猛烈な笹ヤブなのだが・・・。

平標山山頂より吸い込まれそうな西ゼンを見下ろす
西ゼン源頭部は快適バーン・・・のはずだがアイスバーン

さて、広かった源頭だが、だんだんと左右が押し寄せてくる。そして、いよいよ谷に突入。二俣からは振子状となる。先行者のシュプールはきれいにターンしているが、こっちとしてはとんでもない話。かろうじてテレマークターンなのだが、アップアップ状態であった。

谷に入るとボソボソ雪に
もうすぐ核心

そして、核心と言われているノドの部分に。細くなっているところだけ、斜度がきつくなっている。第2スラブ出口の滝なのだろう。威圧感はないけど、細いため普通に滑るのは無理。このワンポイントだけアルペンでかわす。これを抜けるともう大丈夫。広くて適度な斜度が下まで続いている。ただ、ボソボソ雪なので上手く滑れない。太ももがすぐに悲鳴を上げてしまう。

第2スラブの出口(遡行時)
上の二俣付近

第2スラブは沢登りの時にもロケーションに感動したが、雪が付いている時はさらにスケールがでかい。気持ちよくは滑れないものの、このロケーションにどっぷりと浸かりながら西ゼンを満喫していた。後からだいたい同じ距離を保って滑ってくるアルペン&テレマークの夫婦がいる。この夫婦は登る時もずっと前後しながら登っていた。後で判明したが、横浜のani"∞" さん夫婦であった。(ani"∞"さんの記録はこちら

第2スラブを見下ろす
秋はこんな感じ

第2スラブを見上げる
秋はこんな感じ

西ゼンには上から下までデブリなし。遡行している時も西ゼンは早かったけど、滑るのもあっという間。・・・というか、核心部が短いだけなのだが。で、傾斜が一段落するところが東ゼン出合。東ゼンは昨年遡行しているが、西ゼンと違ってでっかい滝のある沢。まさかあの60m大滝は埋まってないだろうなあ。東ゼンを滑った人はいるのかなあ・・・?

東ゼン  60m滝はどうなっているんだろう・・・?
西ゼン下部

東ゼン出合から先はタラタラになって消化試合的滑降に。平標沢が出合っても、沢は雪で覆い尽くされている。このへんまでくると流れはだいぶ大きくなっているなずなのに、やっぱりこのへんの積雪量は半端ではない。徒渉の心配はどこ吹く風で、群大ヒュッテに到着。平標沢出合から群大ヒュッテまでの間の夏道は湿っぽくて、どちらかというと不快だけど、雪に覆いつくされるととっても雰囲気の良いところ。滑りは消化試合だけど、気分はすこぶるよろしかった。

電車の時間まで2時間以上はある。歩いても2時間かからないのでもう安全圏だ。ということで、ここでしばらく休憩。西ゼンはツガイに人気なのか・・・?ani"∞"さんとこがいて、ウチがいて、、少し手前に若いツガイが休んでいて、後から年輩テレマーカーが来た。単品の数よりも多いけど、まあただの偶然だろう。



平標新道からの秋の西ゼン全景
※ GPSではないのでテキトーです
クリックすると拡大します
群大ヒュッテから先は傾斜がなくなり、漕いだりカニ歩きで登ったりの連続。腕がだるくなったりで、けっこう疲れる下山。それでも毛渡橋から土樽駅までのアスファルト歩きに比べればマシなのかな。土樽駅で待つこと40分。14:03発の電車に乗って越後湯沢駅へ。そして、14:50発のバスで車を置いている平標登山口へ。公共交通機関を使うのも悪くないかなと。スムーズにいけばの話だが・・・。

無事車に戻り、温泉はわざわざ猿ヶ京の満天星の湯まで行った。翌日は谷川のほうへ行く予定にしていたが、なんだか面倒になり、神楽のほうで遊んでおくことにした。



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