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北アルプス 常願寺川支流 真川支流 鳶谷 沢登り 2007年 9月22日(土)〜23日(日)
鳶谷は大半が巨岩のゴーロで滝場はほんの少々。滝場を抜けると、狭くて急だった滝場とは対照的な、広くて長くて気持ちの良い源頭部でフィナーレを迎える。大半が巨岩帯とはいえ、巨岩ゆえに越すのが大変なところが多く、それなりに楽しみながら遡行できる。水がきれいで、岩が白い渓相もまずまずなので、遡行感度は良好!この沢の一押しは、枯れたお花畑の源頭部かな。
岩井谷は大きな谷で、このあたりはまだ“川”といったほうが妥当かな。ゴーロだけど、岩は花崗岩中心で白く、水はとてもきれいなので、河原歩きが気持ちよい。下流から傾斜が強く、おまけに巨岩ゴロゴロ帯なので、乗り越すのにあっち行ったりこっち行ったり、時には引き返したり・・・。おかげで単調なゴーロにも飽きることなく遡行することができた。岩井谷との出合で釣り師2名。釣りはやらないのでよくわからないが、なんだか魚がいるような雰囲気満点だった。
鳶谷に入っても、相変わらず巨岩ゴロゴロ。初めての滝は魚止の滝だが、これは登れない。巻き。そのあと右に屈曲するゴルジュに出くわす。胸まで浸かって屈曲点まで行くも、そこが越えれずこれも巻き。岩がなにしろ脆い。ここは無理しないで巻いたほうが正解っぽい。巻きは簡単なので。そのあとすぐに3段10mの滝が出てくるが、これも登れない。巻き。直登できない滝ばかりだが、巻きは低くて小さいので、アルバイトは少なくてすむ。
沢では3時には泊まり場に着きたいな。宴会&焚き火はたっぷりと楽しみたい。タテガミさん持参のジンギスカン、キョンのベーコン、それらに彩を添えるこーちゃん自家製の野菜、ボクはフランクフルトと牛筋。いつも、たいてい夕食前におなか一杯になってしまう。夕食は味も素っ気もないレトルト丼。最近はこのパターンが多いなあ・・・。レトルトはハズレがないからな。米炊くの失敗しても食えるし・・・。酒はビールをはじめ、ワインに日本酒、泡盛、焼酎・・・。飲みきれずに残ってしまった。
肝心の天気だが、きれいに晴れていたのはアプローチの林道のみ。沢に入るころから雲に覆われてしまった。宴会中には谷の中まで霧が立ちこめ、霧雨も降ってきた。まあ、本降りになることはなく、ちょっと湿る程度だったので、事なきを得た。明日の天気はどうかなあ・・・。核心部は明日に残しているし、期待の源頭は晴れてほしいなあ・・・。宴会は、タテガミさんがまず脱落。そしてボクも9時過ぎにダウン。若者2人は10時半頃までがんばっていたそうな。
相変わらずの巨岩帯を、まずは二俣を目指す。さあ!これから滝場が始まるぞ。核心部だ!気合を入れ、集中を高める。しかししかし、二俣から進む右俣を見上げるが、滝っぽいものはないなあ・・・。滝はどこだ滝はどこだ・・・と歩き始めるが、ない。あるのは、これまでと同じく巨岩帯。そして、とうとう滝らしい滝はないまま、第1の核心部を抜けてしまった。コースタイム2時間のところを、わずか25分でクリア!喜んでいいのか悪いのか・・・。滝登りができなかったのは残念だけど、タイムを縮めることができたので、とりあえずは喜ぶことにしよう。勝手な想像だが、崩落で滝が埋まってしまったのではないか・・・?堆積する巨岩は新しくて不安定なものが多かったし、巨岩の下には滝っぽい感じのところも見えていたので。ガイドブックの遡行年は2004年となっているが、この3年で埋まってしまったのかもしれない。
この連瀑帯。見た目よりも難しい滝が多かった。ホールドが外傾しているし、岩もぬめっている。ザイルを一度使用したが、もう2ヶ所は使ったほうがよかったかもしれない。高さがあったので・・・。後半はさらにいやらしくなったので、右岸を巻くことになった。この区間、巻きは容易。奥の二俣を分ける尾根はなだらかで、その気になれば滝はすべて右岸を巻くことができたと思う。
最後の連瀑帯を登っている時から、これを越せば緩やかな源頭になるってことが感じられた。最後の滝を登りきると・・・・・・・予想以上の広々とした源頭部が待ってくれていた。かなりの緩やかさ加減で、地形図を見てもわかるように、2400mの等高線から2450mの等高線までの標高差50mは、距離にしてなんと約500m。車でも登れそうな傾斜だ。テン場あともチラホラ。ここで泊まったら気持ちよいだろうなあ・・・。でも、見る限りではマキ不足気味。ロケーションをとるか、盛大な焚き火をとるか・・・?
あとはのんびりと小川のほとり歩きで、ツメの銀杏の葉型のガレを目指すのみ。周囲は枯れ果てて茶色くなっているが、かなりのお花畑となっている。ただ、お花畑全盛の時は、鳶谷はまだ深い残雪の下なんだろうけど。最後の銀杏の葉型のガレの傾斜も緩く、ハイ松の藪漕ぎもひざ下なので苦労はなく、時折踏まざるを得ない高山植物に謝りながら、わりとあっけなく薬師岳山荘下の登山道に詰め上げた。これで鳶谷終了。
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