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大明神山 天狗岩から縦走天狗岩より
北アルプス前衛の黒い山脈踏破企画三部作も今日が3日目で完結する。なんだか大きな企画になったけど、元はというと、旧安曇村と旧梓川村の境にある大明神山が気になっていただけの話。どこから登るかルートを検討している時、大明神山と天狗岩が尾根続きということを知り、さらに天狗岩〜黒沢山〜鍋冠山〜大滝山とつながっているのを発見。大滝山へは道があるのでいいとして、一番現実的な黒沢山からまず歩いた。そして、この土日で残る2ルートを歩くことにしたのでした。きのう大滝山に登り、そして本日残る大明神山へと向かったのであります。この時期ならではのヤブ山縦走といったところです。こういうシリーズ物も楽しいですね。
この企画に乗ってくれたabuちゃん。3本とも一緒に歩くことになりました。今日も一日市場の駅で拾い、金松寺へと向かいます。abuちゃんを駅で拾うのも定番っぽくなってきました。シリーズは今日が最後だけど・・・。今日は金松寺から登って、八景山(やけやま)に降りる予定。登り口と下山口は4キロ離れている。車2台あれば楽だけど、ない。自転車デポ作戦も考えたが、4キロだったら歩いても苦ではないでしょう・・・と歩くことに。いったん下山口の八景山まで車で行き、最短ルートを確認しながら登山口へ。歩きで迷子になったらロス大きいでね・・・。
天気は快晴!こんなヤブ山をやっている場合ではないかも・・・?とはいっても、こんなヤブ企画はテンション高いうちにやってしまわないと・・・。帰りのことを考えて、車はゲートまで行かずに下の方に止めておく。今日の核心はもちろん道のない天狗岩から先なのだが、気分的には天狗岩まで1200mの登りが核心だ。ただのアプローチだもんな。
薄暗い杉林をひたすら登るが、ずっとしゃべっていたのでいつの間にか金松寺山。ここからは明るい尾根になる。昨日登った大滝山や先週歩いた黒沢山の尾根がたまに見える。下界はモヤっているが、高いとこは透き通っている。ここも終始しゃべりながら歩いていたので、知らないうちに天狗岩。しゃべりのネタになってくれた人や物に感謝・・・?
先週来たばっかりの天狗岩。下がモヤってるのも先週と同じ。先週よりは少し薄いけど。毎度毎度思うが、北と西の展望もあればもっと人気の山になると思うのだが・・・天狗岩。そしたら穂高や常念を見ることができるのだ。南と東の展望が良いだけに、もったいない・・・。
さて、いよいよヤブに突入です!・・・とかいって、最初は踏み跡っぽいところを歩く。恐らく便所道だろう。案の定しばらくで踏み跡は消えたので、やっぱり便所道のようだった。笹ヤブに突入!天狗岩からの下りが、この三部作の中で一番ササの丈が高いかも。ササの中に生えるカラマツやらカンバやらが結構伐採されている。切られた枝がササに横たわってるし、ササに埋まった切り株に引っ掛かって厄介だった。下りだったから勢いで降りれるが、登りに使えば苦労したと思う。
黒沢山の尾根がシラビソ林で全くと言っていいほど展望がなかったが、ここはカラマツ林になっていて、すでに葉っぱは落ちているので視界は意外とある。霞沢岳や穂高、大滝山が刻一刻と角度を変えるので、歩いていて気分が良かった。やっぱり展望というのは大事ですな。
天狗岩からの大下りが一段落すると、ササの丈が低くなってくる。と同時に、踏み跡らしきものも出現。伐採跡もあったことだし、そこそこ人は歩いているのかもしれない。尾根が広くなると分散するので踏み跡は不明瞭になり、尾根が細くなると集中して踏み跡がハッキリしてくる。1800mのピークが存在感があり、その登りが今日の核心と踏んでいた。でも、この踏み跡とは言えないくらいの跡だが、これがあったおかげで足の通りがスムーズで、この登りも随分と楽の登ることがきた。
1800mのピークが開けていたらうれしかったが、ササの海にカラマツが聳えるピークだった。次に座れる場所が出てきたら休憩することにして、1800mピークはスルー。下り始めてすぐにササの切れる場所があり、ここで一息入れることに。ビールを開けるのはここが最適でしょう!ここんとこ団子が定番だったが、飽きてきたので今日はあんころモチにしてみた。6個入りで、2個をabuちゃんに分けて、4個をボクが食ったが、2個がちょうど良いと思った。あんころモチはちょっと重い・・・。夏は食えんな。ヤブ漕ぎ中のビールは申し分なし!
大明神山は広い笹原になっていた。どこが山頂なんだろう・・・。とりあえず一番高そうな丘を目指す。すると、そこには石碑が6体あった。「八海山」や「御嶽神社」と書かれたものもあった。名前が「大明神」だけに、信仰の山だったのでしょう。abuちゃんはいつものように、手を合わせて拝んでいた。 さあ、あとは下るだけだ。でも、地図を見ると厄介なこと・・・。尾根の末端というのは、あちこちに支尾根が派生しているので、厄介なのが当たり前なのだが・・・。支尾根が派生するポイント、確実に現在地が特定できるポイントでは必ず立ち止まり、地図とコンパスでチェック。ひとつでも間違えたら、違うところに降りてしまうことになる。
結局のところ、予定のルートと踏み跡の本線は同じ所に降りて行った。林道に降り着く。林道は反対側の西に伸びていた。すぐ東側には釜ノ沢という沢がある。この沢は今日グルリと歩いた尾根が取り囲んでいる。せっかくなので見に行く。釜ノ沢は県道から見るとゴルジュになっていたが、一段上に当たるここはただの川。ちょうど丸木橋が架かっていて、対岸のアスファルト道に渡ることができた。あとは朝確認した道を辿って金松寺へ。距離は長かったが、情緒が感じられる道だったので、楽しみながら歩いていた。車に着き、北アルプス前衛の黒い山脈三部作は完結。
大明神山に登ろうと思って始まった企画。3日間にわたる行程の中で、最後に登ったピークが大明神山だったっていうのも面白い。これで、大滝山から派生し、大明神山に至る長大な尾根を踏破することができた。まったく自己満足の世界だけど、それなりにやり切った感を味わうことができた。
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