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冷沢〜黒沢山〜天狗岩 ヤブ山縦走手前は鉢伏山 奥は八ヶ岳
松本市や安曇野市から見る北アルプスは、大滝山や常念岳、燕岳が主役です。大滝山から南はただの黒い山なみという印象です。大滝山から南の主稜線は、徳本峠から霞沢岳につながっています。こちらは里からは見えません。また、鍋冠山経由で複雑に曲がりながら、黒沢山、天狗岩までつながっている尾根もあります。今回はその尾根の一部、鍋冠山や大滝山の登山口である冷沢から、黒沢山、天狗岩を経て金松寺へと歩いてきました。笹のヤブ尾根でした。
地図を眺めてて思い付いて実行まで5日という、衝動的山行でした。そこに黒い山なみがあるのは認知してましたが、歩こうと考えたことはありませんでした。もちろん道なんてないだろうし・・・。ちょうど山岳会の企画物と合致しているというのも、歩くことになった動機です。リサーチは思い付いた当日のみ。ネットでサラッと。天狗岩と黒沢山のレポが一件のみでした。まあいいや・・・。行ってみてダメだったら、作戦練って次でやっつけよう。
こんな衝動的で、しかもむさ苦しそうな企てに乗って下さったNねーさん、お付き合い頂きありがとうございました。大糸線の中萱駅で待ち合わせて、通称三郷スカイラインへ。約1400mくらいのところに、展望台と便所がある。そこまで車で上がって歩き始める。10分くらい(?)歩くと、車止めのゲートがある。ここまで車はは入れるけど、駐車スペースが乏しいので、便所のとこに止めるべきでしょう。といって、そこも少ししか止めれませんが・・・。でもまあ、ここが車で溢れるなんてことは、ほとんどないでしょうね。
林道を歩く。1887mの標高点がジャンクションピークになっていて、車を止めたところからすぐに尾根に取り付くこともできる。まあ、ここは距離を稼ぐためにも林道を歩きましょう。あと考えられる取り付き方法は、1887mから北北東に伸びる尾根を使う方法、その尾根の両側の沢も使えそう。どれも使えそうではあったけど、線を引く意味でも尾根末端にあたる冷沢(1722m)から歩くことにした。
天気予報は晴れマーク1個だったけど、なんだかドンヨリとしている。猟が解禁になって、下の方から不気味に「バーン」の音がひっきりなしに聞こえる。ここまで車は止まってないし、まさか道のない尾根上で猟なんてしてないだろう。でも気持ちよくはない。冷沢で少し休んで、南の笹ヤブに突っ込む。登りらしい登りは、この取り付きから1887mまで。そこそこ傾斜があって笹が逆目になるので、この間は結構なヤブ漕ぎとなった。
しかし、傾斜は登るほどに緩み、だんだんと調子も出てくる。小さなポコを2つ越えると1887m。ここから縦走が始まる感じで、やっとスタートラインに立った気分。この尾根の様子は全くわからなかったので、黒沢山到着のタイムリミットを13時に設定し、着きそうもなかったら引き返すことに決めていた。ここまで目印テープはなかったが、1887mから次のピークまでは、PPバンドを木に結ぶという荒っぽい目印の連打。こんなに狭い間隔で目印を付ける意味があるのか疑問。
1887mの次の顕著なピークには祠があった。「ますがた」と書いた札と、「御神木」と書いた札の付いた木もあった。三郷村のどこかの神社の奥社になっているのかもしれない。そのためのPPバンド連打だったのかも。これ以降は目印はなくなったので・・・。ここで休憩。ここまでは順調と言えるでしょう。次のピッチでどれだけ進めるかによって、行くか戻るかが決まりそう。
この尾根はずっとシラビソ林で地面が笹ヤブ。展望は全くと言っていいほどありません!たま〜に樹林の間から常念岳や大滝山が見えたくらい。この角度の常念はあまり見れないので、1ヶ所でいいから開けたところがあって欲しかったなあ・・・。黒沢山の登りも笹ヤブなんだが、それにプラスしてシラビソだかカラマツだかの小枝がうるさく、今日の中で一番うっとおしい部分でした。
冷沢から天狗岩の間は95%が笹ヤブ。笹ヤブとはいっても丈が顔の高さを越えることはなく、平均で腰上くらい。柔らかめの笹で、密度も濃くはないので足が絡んでしまうことは少なかった。今日の中でキツかったのは、最初の取り付きから1887mまでの登りと、シラビソの小枝がうるさい黒沢山への登りくらい。あとはだいたい勢いで蹴散らせて行ける。
黒沢山を越えると、目印のテープが目立つ。黒沢山をピークハントする場合は、天狗岩からのアプローチが主流のようだ。実際のところ、天狗岩側の方が若干だがヤブは薄いし、距離も近いし、標高的にも有利。ネットに記録が載ったりするもんで、余計に天狗岩からが主流になっていくのでしょう。ルートファインディング的には、基本的に尾根だから問題ナシ。もし間違えたとしても、すぐにわかるでしょう。注意するのは1994mピークくらいでしょうかね。ピークから尾根が三方に分かれてるので。
1994mから大きく下って、左回り気味に登り返すと、天狗岩への登山道に出る。天狗岩まで150mくらいのところ。無事終了です!もちろん天狗岩に行く。今日は変な空。1000mより上くらいから下は、モヤのようなのが溜まっていて雲海みたいになっている。よく見ると松本の街がうっすらと見える。上空は高曇り。視界自体は良好で、富士山もクッキリと見えていた。
山頂から天狗岩の由来になった露岩へ。ここは南と東の眺めがスバラシイ。北と西は最後まで展望にありつけなかった。せめて黒沢山でこのくらいの展望があってほしかったなあ・・・。愛知県からの団体さんが登ってきた。今頃。ここでT世さんに連絡を入れる。金松寺山の登山口まで迎えにきてくれることになっていた。
さて、あとは登山道を下るのみ。途中、歩いてきた尾根が見渡せるところがあった。感慨深い。金松寺山は巻き道を行かずにちゃんと登る。あとは杉の植林の斜面を下り、長い林道を歩くと登山口。登山口に着くと同時に、T世さんも到着。グッドタイミング!三郷スカイラインへ車の回収に行き、ねーさんを駅まで送る。電車まであと3分というグッドタイミング!今日は中途半端な天気だったけど、ヤブ山縦走にはもってこいの天気だったかもね。 主要部ルート図
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