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鍋冠山から大滝山



穂高がキレイ!今年初めて雪の上を歩いてきました



北穂、大キレット、槍ヶ岳


北アルプス前衛黒い山脈踏破企画 
1、冷沢〜黒沢山〜天狗岩(11月13日)
2、冷沢〜鍋冠山〜大滝山(11月20日)
3、天狗岩〜大明神山〜八景山集落(11月21日)

 山域  北アルプス 大滝山
 山行日時  2010年11月20日
 登山形態  初雪ハイキング
 メンバー  N川、高P
 温泉  


大滝山はメジャーな蝶ヶ岳のとなりにある山だけど、行く人は少ない地味な山。ボクもまだ1回しか行ったことがなかった。蝶ヶ岳には9回も登っているのにね・・・。先週、冷沢〜黒沢山〜天狗岩のヤブ尾根を縦走した。この尾根の出どころは大滝山で、鍋冠山を経て先週歩いた尾根へと続いている。そこで今週は大滝山と冷沢をつなぐことにした。

駐車地(7:30)⇒冷沢登山口(8:15〜25)⇒鍋冠山(9:30〜50)⇒常念見晴らし(10:30)⇒大滝山稜線(12:00)⇒大滝山荘(12:20〜13:00)⇒稜線分岐(13:50)⇒鍋冠山(14:55〜20)⇒冷沢登山口(16:00〜05)⇒駐車地(16:40)

この週末は帯状の高気圧に覆われて快晴予報!朝は冷え込んでマイナス3度。車のガラスはガチガチに凍っていた。裏を返せば晴れが約束されたようなもの。今週はabuちゃんを一日市場の駅で拾い、そのあとセブンイレブンで高Pと合流。先週初めて通った三郷スカイラインを2週連続で走る。今日は公衆便所より少し先に進んだところに車を止めた。

 
歩き出しから日陰は雪 ゲートにあった鍵穴のない南京錠

冷沢まで林道を歩く。カッタルイ。日陰には一昨日降ったと思われる雪が残っている。大滝山はウチから見えるので、けっこう雪が積もっているのはわかっていた。常識的には冬靴だろうけど、雪のないところを歩く苦痛を考え、濡れは覚悟でアプローチシューズで臨む。日帰りだし・・・。林道には熊の足跡あり。

 
林道より鍋冠山 登山口の冷沢

登山口の標識には「冷沢」とあるが、ここは本来は峠。稜線のコル。峠のすぐ西の1分もかからないところに沢が流れている。稜線と沢がこれだけ近いのも珍しいだろう。ここから上流にいくと、また稜線から離れて鍋冠山に突き上げる。この冷沢は一つ間違えていたら東に流れていたのかもしれない・・・?こんな地形だけに、江戸時代に冷沢から安曇野側に水を引いていた・・・との説明の看板があった。

 
針葉樹の林も雪があると木も気持ちいい 鍋冠山の看板は直置き

今週は登山道があるので何も考えることはない。そんぶん退屈だ。とにかく濃いシラビソ林で、冷沢から大滝山の直下までの間、樹林の隙間から常念が見える場所が1ヶ所あるだけなのだ。そりゃ退屈だわ。登山者が少ないわりに道はきれいで歩きやすいし、少しだけにしろ雪があるので気持ちが良い。鍋冠山には看板があったが、直置きされていた。展望も特徴も全くない山頂でした。

 
冷沢〜大滝山で唯一の展望 大滝山に近付くと雪が増えてきた

鍋冠山を過ぎると雪が増えてきた。ずっとあった足跡は途中で引き返してしまった。ちょうどその足跡がなくなる2400m弱のところで休憩し、スパッツを着けておく。一応6本爪のアイゼンも用意してきていた。アイゼンは着けるつもりなかったけど、袋から出してみたら錆び錆びだったので、着けて錆び落としすることにした。大滝山本体の登りになり、多いところではヒザくらいの積雪になってきた。やっぱり雪があると楽しいですな。

 
天気は最高でございます 倒木地帯

天気はほぼ晴れだが、大滝山の南の上空にはずっと雲がある。雲はここで出来上がって、過ぎると消える感じ。なので、ずっと同じ所に居座っている。大滝山の稜線に這い上がるとド〜ン!と反対側の景色が・・・。奥穂と前穂には雲がかかっていて、北穂から槍まではほぼ見えていた。焼岳や霞沢岳は逆行でシラーッとしている。蝶〜常念の稜線は斜めから見る感じだ。

 
あと2歩で稜線! 稜線
 
霞沢岳、焼岳、穂高 槍ヶ岳・穂高岳

蝶ヶ岳と大滝山は距離は近いけど、見える景色はだいぶ印象が違う。蝶ヶ岳は遮るものが何もなく穂高がドーンと見えるが、大滝山は蝶ヶ岳と長塀尾根が穂高の下3分の2を隠してしまう。蝶ヶ岳は蝶ヶ岳と気付かないくらいに山っぽくない。穂高を遮る壁としか見えない。長塀尾根はここから見て壁のようだから、長塀尾根なのかもしれないなあ・・・?槍ヶ岳も蝶ヶ岳の上に出ている。蝶ヶ岳からのような派手な展望ではないけど、大滝山からの景色は見慣れないせいか味があるように感じた。


先週歩いた黒沢山から天狗岩にかけての尾根

山の展望もスバラシイが、安曇野側の展望もヨシ!先週歩いた黒沢山の尾根が黒くつらなっている。鍋冠山がとにかく大きい。少し南に歩くと小屋が見えたので行ってみる。南峰へも行こうと思っていたが、あまり時間もないので小屋でゆっくりすることに。夏道をはずしていたのでヤブ漕ぎ気味で小屋へ。

 
大滝山荘 蝶ヶ岳と槍穂高

小屋前の平らな場所でだいたい平均30センチくらいの積雪。吹き溜まりではそれ以上だし、吹きさらしや日当たりの良い場所はそれ以下。日が差すとポッカポカだが、太陽が雲に隠れるとトタンにブッルブルだ。日陰の雪は腐っていなかったので、立山は北面はまずまずのコンディションなのかな・・・?日当たりの良いところはクラストしてそうだ。


常念岳と裏銀の山々

時間もないので戻る。標識があって、その下のほうに道があると思って行ったが、帰りはもっとひどいヤブ漕ぎになってしまった。お二人さんスミマセン・・・・。小屋で休んでいるうちに、穂高にかかっていた雲がすっかり取れた。横から日を受けているので、谷と尾根がクッキリと見える。

 
常念方面 穂高の雲が取れた

この景色とおさらばするのが名残惜しく、分岐で立ったまま20分くらい眺めていた。11月の後半は立山初滑りの時期であると同時に、北アルプスのお手軽雪山ハイキングの季節でもあるのだ。11月いっぱいで閉鎖になる林道が多いので、12月に入るとトタンに遠い山となってしまう。大滝山はともかく、三股からの蝶&常念、一ノ沢からの常念、中房からの燕岳、扇沢起点の山が狙い目だ。今度の週末も北アルプスお手軽雪山ハイキングにしようかなぁ・・・。

 
この景色ともお別れ 大滝山をあとにします

abuちゃんと高pは下りの尻セードに備えてカッパを着ている。ボクはズボンのままやるつもりだ。高pはちょっとのとこでも無理やり滑っていた。滑らないと思っていたけど、雪が薄いのが幸いしてよく滑ること!切り株かなにかがケツに刺さらないように要注意!3人目のボクは雪が残っていたら尻セード、すでに雪がはぎ取られていたらグリセードで遊んだ。雪の下りは楽しい!ハイペースで下り、その勢いのまま鍋冠山の登りを登ったもんだから、太ももがヒーヒーに。冷沢の登山口までは快適に下り、最後の林道は苦痛だった。ほぼ真丸の月がきれい!今日もおとといの烏帽子岳と同じく、日暮れと同時に下山となった。時間も同じ16時40分だった。

 
鍋冠に向かって下山 車に着いたらもう少しで満月の月

さあ、これで大滝山〜鍋冠山〜冷沢〜黒沢山〜天狗岩の尾根がつながった。残るは天狗岩から大明神山だ。明日の日曜日にやります。こんな半分バカバカしい山行は、テンションが高いうちにやってしまわないと・・・。時間があいたらどうでもよくなってしまいそう。今日は登山道のある尾根だったが、明日はまたヤブ尾根になる。情報がないので出たとこ勝負。えらい目に遭うかもしれないし、楽勝で歩けるかもしれない。楽しみだ!


本日の歩いたルート


大滝山〜鍋冠山〜黒沢山〜天狗岩〜大明神山 尾根縦走三部作ルート図




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