4回目のチャレンジでやっと大渚山北面行ってこれました。これまでは雪深すぎて時間切れや視界不良で断念など、なかなか北面に足跡をつけさせてもらえませんでした。でも、今日はまずまずの天気、ぼちぼちの雪質、偽物かと思えるほどの樹氷などなど・・・好条件で迎えてくれました。大渚山北斜面は良いところだろうとは思ってましたが、思った以上に良いところでした。だいぶ前から練っていた計画だけに、大当たりして大満足!久々の5つ星付けます!
大草連(7:35)⇒大渚山(9:45〜10:35)⇒林道橋の手前(11:40〜12:00)⇒1365m南のコル(14:05〜30)⇒三角台地西端(14:50〜15:05)⇒大草連(15:35) |
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週のはじめに15度くらいまで気温が上がり、雨が降り、ずっとキープされていたパウダーが台無しになってしまった。土曜日は天気イマイチ、雪も良くはないだろうとスキーはお休み。日曜は雪は良くないだろうけど天気が良いので、ロケーション狙いで大渚山北面チャレンジを決めた。1月に視界不良で敗退したばかり。今日は頼むぞい・・・。
マイ軽バンに4人乗り、白馬でこーちゃんと合流し大草連へ。白馬では新雪ゼロ。昨夜のアメダスでは平岩で少し降っていたが、大草連まで来ると10〜20センチの新雪が降っていた。ないよりはいいぞ。景色もリセットされるし。大草連一番上の除雪スペースには岐阜ナンバーの先客が1台。出発しようとしている時、富山ナンバーがやってきた。
1月は小谷温泉アプローチだったけど、今回は大草連アプローチにした。天気は快晴!スカッ晴れ!新雪の下は氷板。板は時々ズルけど、ストックは良く決まる。トレースは牧場に出たとこから尾根末端に取り付いていて、山頂まで利用させていただいた。ま、今日はトレースなくても時間的には変わらないでしょう。
今日はなんといっても樹氷がきれいだった。先日の雨氷に新雪が着いて、樹氷が発達したのだろうか・・・?北面の大きなブナは、樹氷の重みで枝垂れブナになっていた。枝が折れてるのもあった。こんな樹氷の中を登るので、登りの苦痛はほとんどなし。無風快晴で暑くて腕まくり。写真撮りまくり。今日の5人は早い人、普通の人、遅い人と品揃え豊富。みなさん思い思いのペースで登っていく。
さて、念願の北面。北面というと大渚山のシンボルである岩峰の両側にある急斜面を想像するけど、狙っているのは厳密に言うと、頂稜西端から北に伸びる斜面。今日やっと踏み入ることができます。適度な樹間でブナの大木が生える斜面は、いつも滑る南面とは別の山のよう。今日はブナにビッシリと樹氷が着いているので、神秘的でさえあります。さすがに北面だけあって雪は降ったままの状態で残ってます。パフパフ!まあ、今日はその下が氷板なので、底なしパウダーとはいきません。ガリガリ言わせながらの滑りです。
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北西面の滑り出しは底ありブナパウ! |
ブナ林を抜けると・・・ |
薄暗いまでのブナ林を抜けると一変、今度は明るく開けた牧歌的な斜面となる。背の低い杉がチラホラあるところをみると、伐採されて開けてるのかも・・・?だったとしても、マッタリとしたロケーションは最高だ。地形図は針葉樹マークだけど、疎らなので暗い感じは全くない。斜度が緩み、ターンしてもスキーが氷板まで達しなくなる。フカフカ感が味わえた。
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植林の杉が育たないことを祈る |
傾斜が緩んでからもいー感じ! |
林道の橋まで滑るつもりだったけど、手前で斜度が緩んで止まってしまった。少し漕いだけど、面倒になりここまで。橋手前100mチョイってとこか。大渚山北面はテレマーク向きの楽しい斜面だった。なによりもロケーションが素晴らしい!
さて、家に帰るには登り返さないといけないわけだが、素晴らしいロケーションの中の程よいラッセルなので、登りが辛いというよりも散策気分満点!1196mを過ぎたら大渚沢に入るつもりだったけど、少し登りすぎてトラバースが長くなってしまった。ただ、そのトラバース中の台地のブナがお見事で、逆に得した気分になった。
大渚沢に入ると少しで平地になる。ブナ林の向こうにタケノコのような大渚山の岩峰。ここも最高の場所なんだけど、天気は下り坂で空はしら〜っとなってきた。完全に白黒の世界になってしまった。これはこれできれいだけど、青空だったらもっと素晴らしかたことでしょう。ま、このへんは次回のお楽しみということで・・・。平地にはタケノコの左を滑ってきた人たちがたむろしていた。
これまた滑るとテレマーク向きの斜面を登って、1365m南のコルに登り上げる。これで今日の登りはほぼおしまい。トータル1300m以上登ったことになるが、楽しい登りでした。コルに着き、30代の2人はさらに三角を滑るためにまた登る。40代の3人は勘弁してもらって三角台地をトラバース。2人が滑ってくるのを下から見物。南面は雪悪そう・・・。
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雪が着いてしだれブナになってました |
三角下台地も幻想的 |
あとは大草連に向けて滑るのみ・・・なのだが、最後に苦行が待っていた。南面はたっぷりと太陽を浴び、スポンジ系の悪雪へと変貌。ま、これは予想されたことだが・・・。エッジの切り替えが少しでも遅れると、一瞬にして雪面に叩きつけられる。この程度の悪雪なら、普通に滑れるようになりたいところ。最後は高速道路をオーバースピードで大草連へ。
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なかなかきれいなラインが引けました。細かいとこでは色々反省や改善点はあるけど・・・。
北面はブナ林の1段目と疎林になっての2段目までがすこぶる良好。その先はロケーションは良いけど、ダラダラ感が否めない。なので、2段目まで滑って、1096mの上までに大渚沢の二俣あたりにトラバースで滑りこむ。そして、忠実に沢を詰めて1365m南のコルに登り上げるのが、おいしいとこ取りのルート取りと言えそう。
また、タケノコの両側どちらでも滑って、1250m台地からコルに登り上げると効率的。こちらは滑り目的のラインかな。
1365m南のコルから大渚沢を滑るのも、かなり気持ちよさそう。山頂から三角を滑ったあと、大渚沢へと継続するのが効率良さそう。ま、この場合は滑った斜面を登ることになるけど・・・。
あとは、大網までのクラシック的なツアーとか、行っても意味はないかもしれない1476mのピーク。そのあとどうするかが問題か。
大渚山の雪は重いので、ラッセルは結構大変。所要時間に応じたコース取りができそうです。
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今回は珍しくGPSのトラックをダウンロードしました! |
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