2015年夏 北アルプス縦走 8泊9日2日目 殺生ヒュッテから三俣山荘殺生ヒュッテ→双六小屋→三俣蓮華岳→三俣山荘 三俣蓮華岳の巻き道
北アルプス9日間の山歩きの2日目は、殺生ヒュッテから三俣山荘まで。行程としては楽な感じかな。昨日と今日が休みのT世さんとは双六小屋まで一緒に歩きます。ボクは三俣山荘だけど、T世さんは新穂高へと降りるので、結構ハードな行程となります。昨日に引き続き、今日も朝から快晴であります! ■殺生ヒュッテの朝は快晴です!槍沢を登ると、ただの昨日の続きになるので、いったん東鎌尾根に出てから稜線で槍の肩へ。こっちの方が景色もいいしね。花も槍沢に咲く花とは違って、岩稜帯に咲く花がたくさん見れました。時間的には直で登った方が少し早いっぽい。槍の穂先は空いてたけど面倒なのでパスさせてもらいます。槍ヶ岳山荘でしばらく休憩。
■まずは槍の肩へ、そして槍を素通りして・・・西鎌尾根はご無沙汰しておりまして、なんと1998年に北アルプス全山縦走した時以来の17年ぶり2回目です。左に飛騨沢、右に千丈沢を見下ろしながら下って行きます。その飛騨沢、千丈沢、槍沢、天上沢の4つの谷が氷河に削られ、残ったのが槍の穂先…というのが実感できますね。南岳から穂高に続く稜線も『南鎌尾根』と呼べばいいのにと思います。
■なんと17年ぶりの西鎌尾根へ千丈沢乗越を過ぎてしばらくで、岩と岩屑の稜線が緑豊かな稜線に変わります。槍ヶ岳と樅沢岳の境目のような。地質がここで変わるんでしょうね。蝶ヶ岳と常念岳にも境目があります。2612mピークを境に、蝶ヶ岳側は黒い岩で、常念岳側は明るい花崗岩になってます。植生も岩稜帯に咲く花から、雪田系のお花畑の花に変わりました。どのピークだったか忘れたけど、かなりの密度で咲いてる斜面がありました。
■樅沢岳がなかなか遠かったです槍ヶ岳から双六までは、大きく見ると下りベース。しかし、千丈沢乗越まで下ってしまうと、樅沢岳まではアップダウンを繰り返すことになります。登り一辺倒も苦しいけど、登ったり下ったりの方が足へのダメージは大きいですね。それでも稜線歩きは景色が刻々と変わって楽しいです。稜線左の左俣谷は硫黄乗越から樅沢岳にかけて、滑ると気持ちよさそうな斜面が広がっています。稜線右は硫黄尾根が目立ち過ぎ!
■双六小屋でT世さんと別れます双六小屋でT世さんとはお別れ。新穂高方面に降りるのを見送り、ここから一人旅となります。今回の縦走のテーマとして、通ったことのない登山道を歩く…というのがあります。双六小屋から三俣蓮華岳へは3本のルートがあって、稜線コースと一番下のカールコースは歩いてるけど、間の道は歩いてるか記憶にナシです。なので今回歩いておこうと思ったら、道を間違えてカールコースに。しばらくで気が付いたけど、まあいいか…。
■三俣蓮華岳へは巻き道を利用カールコースは三俣へ楽に行ける巻き道だけど、意外とアップダウンがあります。楽勝感覚で行くとやられます。最初頃は開けたお花畑だけど、途中から少しの間はモサモサしたつまらない道に。三俣蓮華岳直下のカールに差し掛かると、そのモサモサ感を吹き飛ばす絶景となります。このカールはほんとロケーション素晴らしいです。 巻き道を辿ると、三俣蓮華岳に登らずに三俣山荘方面に行けるメリットがあります。でもでも、ここは登っておかないとね。明日は三俣山荘から山頂を巻いて黒部五郎方面に行くつもりなので。ザックをデポして登る場面ではありますが、つまらないポリシーみたいなのがありまして、ザックも山頂に連れて行ってあげます。15分ほどの登りです。
■三俣山荘のテン場には3連泊の予定三俣蓮華岳の山頂は展望いいんですが、もうお昼ということで、朝ほどのクッキリ感はありません。ひと通り写真だけ撮って三俣山荘に向かいます。14時前には三俣山荘に着いてしまいました。早く着くとヒマなのですが、最近のテン場事情からして早く着くにこしたことはないです。三俣のテン場は3連泊する予定なので、良い場所キープしたいしね。水場に一番近いスペースを確保。若干傾斜があるけど、横を水が流れていて便利そう。 三俣山荘は奥地にあるとはいえ、テン場1000円、ビール500mlが850円と物価が高いです。でもビールは我慢できん…。テントの入口からは正面に端正な鷲羽岳。鷲羽岳は明日か明後日登るので、今日は登らないつもり。…だったけど、暇だから3時ごろから登りに行きました。ただ、山頂へは行かず、行ったことのない鷲羽池に行くことにします。明日か明後日に山頂と池の両方となると、かなりキツイことになりそうなので…。
■ヒマなので、なかなか行けない鷲羽池へ水の入ったペットボトルだけ持って出掛けます。鷲羽池へは山頂の肩のような部分から踏み跡が付いています。標高差は150m近くあるのかなあ…。降りてみると思ったよりも大きな池でした。池以外の平らな部分も大きいです。降りてしまうと景色はそんなに良くないなあ…。鷲羽池は上から見下ろすのが良いようです。空身とはいえ、登り返しはさすがに疲れました。
テントに戻ると17時過ぎ。ちょうど夕食の時間ですな。浸けておいた米を炊きます。今回の9日間の山歩き、夕食は全て米を炊きます。最近はアルファ米も美味しくなったみたいだけど、どうせテント場ではヒマなので、暇つぶしを兼ねて米を炊くことにします。白米のままだと炊くのに失敗したら食えません。丼にすると多少の失敗はごまかせます。最近はフリーズドライの丼の素の品揃えが充実していて、山に持って行くには好都合です。
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