2015年夏 北アルプス縦走 8泊9日


2日目 殺生ヒュッテから三俣山荘


殺生ヒュッテ→双六小屋→三俣蓮華岳→三俣山荘




三俣蓮華岳の巻き道

■2015年8月2日(日) ■北アルプス ■天気:晴れ ■メンバー:T世(双六小屋まで)
 コースタイム 殺生ヒュッテ(6:08)⇒槍ヶ岳山荘(6:49〜7:05)⇒千丈沢乗越(7:40)⇒硫黄乗越(9:44)⇒樅沢岳(10:22)⇒双六小屋(10:47〜11:15)⇒三俣蓮華岳(13:13〜24)⇒三俣山荘(13:52)
三俣山荘(15:17)⇒鷲羽池(16:16〜22)⇒三俣山荘(17:07)

休みを9日いただき、8泊9日で北アルプスを歩いてきました。上高地から槍を素通りして西鎌尾根へ。三俣で3連泊して黒部源流部を巡り、立山へと縦走し、締めは池ノ平山。テーマは通ったことのない登山道、久しぶりの登山道を歩く…です。9日間歩いて一度もカッパを着ずに済みました。お天気に感謝です!

 ※2015年夏北アルプス縦走の表紙(概要)はこちら

行程 天気
8/1 上高地〜横尾〜殺生ヒュッテ  晴れ
8/2 殺生ヒュッテ〜双六小屋〜三俣山荘  晴れのち時々くもり
8/3 三俣山荘〜雲ノ平〜大東新道〜薬師沢小屋〜祖父岳〜三俣山荘  晴れのちくもり 午後一時雨
8/4 三俣山荘〜鷲羽岳〜水晶岳〜温泉沢〜高天原〜岩苔乗越〜三俣山荘  晴れのちくもり 午後一時雨
8/5 三俣山荘〜黒部五郎岳〜薬師峠  晴れのちくもり
8/6 薬師峠〜薬師岳〜五色ヶ原  晴れのちくもり
8/7 五色ヶ原〜室堂〜剱沢  晴れのちくもり
8/8 剱沢〜二股〜仙人池ヒュッテ〜池ノ平⇔池ノ平山  晴れ
8/9 池ノ平〜二股〜ハシゴ谷乗越〜内蔵助平〜黒部ダム  晴れ

北アルプス9日間の山歩きの2日目は、殺生ヒュッテから三俣山荘まで。行程としては楽な感じかな。昨日と今日が休みのT世さんとは双六小屋まで一緒に歩きます。ボクは三俣山荘だけど、T世さんは新穂高へと降りるので、結構ハードな行程となります。昨日に引き続き、今日も朝から快晴であります!

■殺生ヒュッテの朝は快晴です!

槍沢を登ると、ただの昨日の続きになるので、いったん東鎌尾根に出てから稜線で槍の肩へ。こっちの方が景色もいいしね。花も槍沢に咲く花とは違って、岩稜帯に咲く花がたくさん見れました。時間的には直で登った方が少し早いっぽい。槍の穂先は空いてたけど面倒なのでパスさせてもらいます。槍ヶ岳山荘でしばらく休憩。


殺生、朝のテン場


殺生ヒュッテより 前穂北尾根が見える  遠くは南アルプス

■まずは槍の肩へ、そして槍を素通りして・・・

西鎌尾根はご無沙汰しておりまして、なんと1998年に北アルプス全山縦走した時以来の17年ぶり2回目です。左に飛騨沢、右に千丈沢を見下ろしながら下って行きます。その飛騨沢、千丈沢、槍沢、天上沢の4つの谷が氷河に削られ、残ったのが槍の穂先…というのが実感できますね。南岳から穂高に続く稜線も『南鎌尾根』と呼べばいいのにと思います。


東鎌尾根経由で槍の肩へ


槍ヶ岳山荘到着


大喰岳が邪魔して穂高は見えない・・・


槍沢を見下ろします


これから歩く黒部源流の山々が見えています

■なんと17年ぶりの西鎌尾根へ

千丈沢乗越を過ぎてしばらくで、岩と岩屑の稜線が緑豊かな稜線に変わります。槍ヶ岳と樅沢岳の境目のような。地質がここで変わるんでしょうね。蝶ヶ岳と常念岳にも境目があります。2612mピークを境に、蝶ヶ岳側は黒い岩で、常念岳側は明るい花崗岩になってます。植生も岩稜帯に咲く花から、雪田系のお花畑の花に変わりました。どのピークだったか忘れたけど、かなりの密度で咲いてる斜面がありました。


千丈沢乗越を過ぎると稜線は一定の高さに


千丈沢


樅沢岳までの間にたくさん小ピークあり


見たことある景色?


どのピークか忘れたけど花満開の登り

■樅沢岳がなかなか遠かったです

槍ヶ岳から双六までは、大きく見ると下りベース。しかし、千丈沢乗越まで下ってしまうと、樅沢岳まではアップダウンを繰り返すことになります。登り一辺倒も苦しいけど、登ったり下ったりの方が足へのダメージは大きいですね。それでも稜線歩きは景色が刻々と変わって楽しいです。稜線左の左俣谷は硫黄乗越から樅沢岳にかけて、滑ると気持ちよさそうな斜面が広がっています。稜線右は硫黄尾根が目立ち過ぎ!


左の平坦な山頂の山が樅沢岳


硫黄沢と赤岳


笠ヶ岳への山並み

■双六小屋でT世さんと別れます

双六小屋でT世さんとはお別れ。新穂高方面に降りるのを見送り、ここから一人旅となります。今回の縦走のテーマとして、通ったことのない登山道を歩く…というのがあります。双六小屋から三俣蓮華岳へは3本のルートがあって、稜線コースと一番下のカールコースは歩いてるけど、間の道は歩いてるか記憶にナシです。なので今回歩いておこうと思ったら、道を間違えてカールコースに。しばらくで気が付いたけど、まあいいか…。


双六小屋


双六池とキャンプ場


槍沢下流部の流れ

■三俣蓮華岳へは巻き道を利用

カールコースは三俣へ楽に行ける巻き道だけど、意外とアップダウンがあります。楽勝感覚で行くとやられます。最初頃は開けたお花畑だけど、途中から少しの間はモサモサしたつまらない道に。三俣蓮華岳直下のカールに差し掛かると、そのモサモサ感を吹き飛ばす絶景となります。このカールはほんとロケーション素晴らしいです。

巻き道を辿ると、三俣蓮華岳に登らずに三俣山荘方面に行けるメリットがあります。でもでも、ここは登っておかないとね。明日は三俣山荘から山頂を巻いて黒部五郎方面に行くつもりなので。ザックをデポして登る場面ではありますが、つまらないポリシーみたいなのがありまして、ザックも山頂に連れて行ってあげます。15分ほどの登りです。


巻き道と稜線コースの分岐


巻き道はお花畑がウリ!


コバイケイソウ越しの槍ヶ岳


三俣蓮華岳のカール


カール横の小尾根を登っていきます


その小尾根


大きくはないけど上品な感じの三俣のカール


三俣蓮華岳より  鷲羽岳と水晶岳と三俣山荘


コバイケイソウと鷲羽岳

■三俣山荘のテン場には3連泊の予定

三俣蓮華岳の山頂は展望いいんですが、もうお昼ということで、朝ほどのクッキリ感はありません。ひと通り写真だけ撮って三俣山荘に向かいます。14時前には三俣山荘に着いてしまいました。早く着くとヒマなのですが、最近のテン場事情からして早く着くにこしたことはないです。三俣のテン場は3連泊する予定なので、良い場所キープしたいしね。水場に一番近いスペースを確保。若干傾斜があるけど、横を水が流れていて便利そう。

三俣山荘は奥地にあるとはいえ、テン場1000円、ビール500mlが850円と物価が高いです。でもビールは我慢できん…。テントの入口からは正面に端正な鷲羽岳。鷲羽岳は明日か明後日登るので、今日は登らないつもり。…だったけど、暇だから3時ごろから登りに行きました。ただ、山頂へは行かず、行ったことのない鷲羽池に行くことにします。明日か明後日に山頂と池の両方となると、かなりキツイことになりそうなので…。


キャンプ場からの鷲羽岳

■ヒマなので、なかなか行けない鷲羽池へ

水の入ったペットボトルだけ持って出掛けます。鷲羽池へは山頂の肩のような部分から踏み跡が付いています。標高差は150m近くあるのかなあ…。降りてみると思ったよりも大きな池でした。池以外の平らな部分も大きいです。降りてしまうと景色はそんなに良くないなあ…。鷲羽池は上から見下ろすのが良いようです。空身とはいえ、登り返しはさすがに疲れました。


まずは普通に鷲羽岳に向かい・・・


山頂の肩のようなところに下降点あり


降りてみると意外と広い


鷲羽池は上から見た方がキレイです・・・

テントに戻ると17時過ぎ。ちょうど夕食の時間ですな。浸けておいた米を炊きます。今回の9日間の山歩き、夕食は全て米を炊きます。最近はアルファ米も美味しくなったみたいだけど、どうせテント場ではヒマなので、暇つぶしを兼ねて米を炊くことにします。白米のままだと炊くのに失敗したら食えません。丼にすると多少の失敗はごまかせます。最近はフリーズドライの丼の素の品揃えが充実していて、山に持って行くには好都合です。





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