2015年夏 北アルプス縦走 8泊9日


6日目 薬師峠から五色ヶ原


薬師峠→薬師岳→スゴ乗越→五色ヶ原




北薬師岳からの薬師岳

■2015年8月6日(木) ■北アルプス ■天気:晴れのち時々くもり ■メンバー:ひとり
 コースタイム 薬師峠(4:46)⇒薬師岳(6:33〜45)⇒北薬師岳(7:22)⇒スゴ乗越小屋(9:02〜18)⇒スゴ乗越(9:44)⇒スゴの頭(10:29〜39)⇒越中沢岳(11:44〜12:10)⇒五色ヶ原山荘(14:04)⇒五色ヶ原キャンプ場(14:18)

休みを9日いただき、8泊9日で北アルプスを歩いてきました。上高地から槍を素通りして西鎌尾根へ。三俣で3連泊して黒部源流部を巡り、立山へと縦走し、締めは池ノ平山。テーマは通ったことのない登山道、久しぶりの登山道を歩く…です。9日間歩いて一度もカッパを着ずに済みました。お天気に感謝です!

 ※2015年夏北アルプス縦走の表紙(概要)はこちら

行程 天気
8/1 上高地〜横尾〜殺生ヒュッテ  晴れ
8/2 殺生ヒュッテ〜双六小屋〜三俣山荘  晴れのち時々くもり
8/3 三俣山荘〜雲ノ平〜大東新道〜薬師沢小屋〜祖父岳〜三俣山荘  晴れのちくもり 午後一時雨
8/4 三俣山荘〜鷲羽岳〜水晶岳〜温泉沢〜高天原〜岩苔乗越〜三俣山荘  晴れのちくもり 午後一時雨
8/5 三俣山荘〜黒部五郎岳〜薬師峠  晴れのちくもり
8/6 薬師峠〜薬師岳〜五色ヶ原  晴れのちくもり
8/7 五色ヶ原〜室堂〜剱沢  晴れのちくもり
8/8 剱沢〜二股〜仙人池ヒュッテ〜池ノ平⇔池ノ平山  晴れ
8/9 池ノ平〜二股〜ハシゴ谷乗越〜内蔵助平〜黒部ダム  晴れ

2015年の夏、9日間の山歩きも後半戦に突入です。これまでは午後は曇りや雨になることもあったけど、朝は毎日ほぼ快晴。そして、昨日見た週間予報でも日曜までは『晴れ時々曇り』のマークが並んでいます。気になっていた台風も中国の方に進んでるみたいだし。ホント、こんなに天気に恵まれていいのかしらん!

■まずは前半戦の山場、薬師岳への登り

で、今日も朝から快晴っぽいです。今日の行程は長丁場。地図の時間では12時間半となっております。でも、北ア全山の時も3時とかに着いてるはずだし、普通に歩いていればそれなりの時間に着くはず。ただ、後半にスゴの頭、越中沢岳、鳶山と200〜300mの登りが3つ控えていて、多分それらは相当に堪えるはず。心してかかりましょう!

長丁場なので早めの出発。…といっても5時前。よほどのことがない限り、暗いうちに出発なんてことはしません。黙々と針葉樹の中の急登を登ると薬師平。ここで開けるけど、まだ太陽が当たってきません。さらに黙々と登り薬師岳山荘。休もうかと思ったけど調子が良かったので、さらに黙々と登って薬師岳山頂へ。2時間弱で登れてまずまず。少しずつ貯金を作っていかないとね。


薬師平から薬師岳山荘へと登っていきます


薬師岳山荘


鳶谷の源頭部  日が当たらないのでパッとしないけど最高のところ


北ノ俣岳と黒部五郎岳


あそこの先が薬師岳山頂

■結構久しぶりの薬師岳山頂!

薬師岳山頂は人が少なくて拍子抜け。朝ごはんとかのタイミングなのかな。昨日、三俣から薬師峠まで歩いて、山の景色がガラリと変わりました。もう北アルプス北部という雰囲気です。槍ヶ岳が随分と遠くなり、立山はもう射程距離内って感じです。今朝の空には秋を思わせるような雲が出ています。でも、今日も午後には雲が湧いてくるんだろうな。

薬師岳は太郎平から往復する人がほとんどでしょうね。薬師岳から北の稜線を歩く人は少ないはず。見えてる範囲では誰もいません。薬師岳が今日の最高地点ですが、下り始めるのは北薬師岳を越えてから。北薬師岳までは稜線歩きです。休まず薬師岳に登ったためか、北薬師へのアップダウンがやけにしんどかったような…。


金作谷カールと北薬師岳


北薬師岳からの薬師岳

■北薬師岳までの稜線歩きが意外とキツイ

北薬師岳にいるとスゴ乗越方面からの人が登ってきました。ちょうど中間点といえば中間点か。スゴ乗越方面に下り始めると、続々とスゴ乗越小屋からの人とすれ違います。結構いるんですね…と思ったけど、北上組も同じ人数だとすると、この倍。せいぜい数十人ってとこか。わずかに五色ヶ原の平坦部が見えています。すごい遠いです。そして、その手前にはスゴの頭と越中沢岳が…。


立山連峰と後立山連峰


北薬師岳から北の景色


薬師岳本峰が遠くなっていきます


間山の手前にあった窪状はお花畑


手前は間山 その先にスゴの頭と越中沢岳も見えています


薬師岳が離れていく〜


薬師岳方面を振り返ります

■スゴ乗越小屋でまだ半分いかない・・・

下りやすい道なんですが、スゴ乗越までは長いですね〜。時々振り返ると、北薬師岳から薬師岳にかけての山並みがカッコイイです。途中で白砂から赤砂に変わります。遠くから眺めても、薬師岳は南側が白くて北側が赤いのがわかります。水晶岳と赤牛岳の関係と同じかな?樹林帯になって平坦なところを歩いているとスゴ乗越小屋に到着です。

五色ヶ原からの人が休んでいました。9時着ということで、まずまずのペースかな。でもまだ半分来てません。薬師峠→スゴ乗越→五色ヶ原は配分がイマイチなんですよね〜。スゴ乗越で泊まるには時間的に早過ぎるけど、五色ヶ原まで行くには時間的にも体力的にも大変。微妙な間隔なのです。力のある人は一気に行くしかないでしょうね。コースタイムでも惑わされてしまうかな。


鍬崎山も一応載せておきましょう


スゴ乗越小屋には五色ヶ原からの人が休んでいました

■後半戦の一つ目の難関はスゴの頭

水を補給して(チップ制)、いよいよ試練の後半戦に突入です。小屋から下ったところがスゴ乗越ではなく、間にもう一つポコがあって、それを越えるとスゴ乗越。このポコ越えが思いのほかしんどかった…。スゴ乗越で水を飲んで、いよいよスゴの頭の急坂に挑みます。スゴの頭自体が急な上に、登山道はジグザグなど切ってなく、一直線に上に伸びているんです。段差の大きいところも多いので、重荷を背負ってる人には過酷な登り。下半分は風もなく暑さも半端じゃないです。上半分からは開けて風も出てくるけど、日も当たる…。

そんな過酷な登りですが、北ア全山の時に経験していて覚悟ができていたので、精神的には余裕がありました。覚悟があると無いでは随分違いますからね。今回はだいぶ荷物も軽いですし。それにしてもスゴの頭にはたくさん人がいたなあ…。五色ヶ原からスゴ乗越小屋への小屋泊まり組と思われます。


左が越中沢岳、右がスゴの頭


スゴの頭の登り途中かrなお越中沢岳


スゴの頭に辿り着きました

スゴの頭から越中沢岳へは、約100m下って、約300m登ることになります。100mの下りがまた急で、それを下った脚で登るんだからキツイです。間に小さなポコが一つあるのもショックだし。コルには良いテン場があったような。疲れて動けなくなっても。水さえ持ってれば快適に泊まれそうです。良いのか悪いのか、越中沢岳の登りはほとんど雲の中で、暑さという敵からは解放されました。

急坂を登り切り、あとは緩く進むと越中沢岳の山頂。山頂には若い人が1名。どうも荷物を落としたそうな…。五色ヶ原から越中沢岳まで一気に来て、どこで落としたのかわからないとか。どうしようか…色々悩んでたけど、少し戻ってみることに。すると、この時間に対向者があり、落し物は10分ほど先とのこと。近いところで落としてて不幸中の幸いでしたね。無事、予定通りに進めたようでした。


平坦になると越中沢岳の山頂は間近


鳶山にいた雷鳥

■五色ヶ原に到着でーす!

越中沢乗越まではダラダラ下り。乗越から本日最後のピークであります鳶山は標高差260mあります。この期に及んでまだ260mも登らされるのか…。登り始めは太ももジンジンするけど、やがて納まって調子が良くなります。でも、やっぱ最後の登りはキツかったな。鳶山に登ってしまえば、あとは五色ヶ原に向けて下るのみ。五色ヶ原山荘でテントの受付をして、ビールを調達してテン場へ。


広〜い五色ヶ原 山荘が小さく見えています


お花畑の中の木道を辿るとキャンプ場


まだまだスペースは余っています

2時過ぎに五色ヶ原に着けました。ヒマだな。先客は6〜7張り。最終的にはその3倍くらいにはなったのか…?異様に外人さんが多かったです。名古屋在住の外人さんとトレランの女の人、75才の元気な方と夕方からしばらく喋っていました。今日も雲が出るのは早かったけど、雨は一滴も降らなかったです。





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