2015年夏 北アルプス縦走 8泊9日4日目 三俣山荘から高天原日帰り入浴三俣山荘→水晶岳→高天原温泉→岩苔小谷→三俣山荘 水晶岳付近からの雲ノ平と黒部五郎岳
三俣山荘のテン場3連泊で、黒部源流部周遊の2日目であります。3連泊もするテン場がよりによってテン場代1000円でビールも最高値ときた…。この周辺で未踏の登山道は三俣から雲ノ平に上がる道、大東新道、温泉沢の道…の3つだったけど、きのう2つやっつけたので、今日は残る温泉沢の道をやっつけに行きます。せっかくなので…というか、もちろん高天原温泉にも入るつもり。 ■高天原温泉へは先に稜線歩いた方が無難なような・・・温泉沢の道はザレてそうなので、できれば登りで使いたかった。ただ、そうすると後半が稜線歩きとなります。昨日の天気の傾向からしても、午後は夕立とか雷雨の心配も。となると、朝のうちに稜線歩いて、下りにはなるけど温泉に降り、岩苔小谷を登って黒部源流を下るのが得策か。雷鳴っても稜線よりは怖くないから…。 山に入って4日目となりますが、4日目の朝も快晴であります。何時までもってくれるかってとこだけど、快晴のうちに景色は堪能しておこう。まずは鷲羽岳に登ります。朝一番なのに一昨日の夕方よりも足取りが重いような…。疲れが溜まる頃かな。鷲羽池の下降点から傾斜が緩み、鷲羽岳の山頂へはわずかで到着です。東の展望は太陽があって逆光。黒部五郎岳や薬師岳がいい感じで見えています。
■鷲羽岳から先はお客さん激減鷲羽岳から先は人は激減。みんな三俣山荘から軽装ピストンですね。まずは水晶岳方面へ。岩苔乗越への分岐から水晶小屋にかけての稜線は雰囲気良くて、花もたくさん咲いておりました。水晶小屋で少し休憩して水晶岳へ。水晶岳の方も小屋側は人多かったけど、向こう側に行く人は稀ですね。赤牛岳ピストンか読売新道下るか、高天原に下るか…しかなく、どれもマイナー。
■水晶岳はかなり久しぶり水晶岳は休憩せずに通過。温泉沢の下降点まで進んで休みましょう。水晶岳前後の稜線はスキー向きの斜面が目白押し。とくに東面はカールが連続していて楽しそう。ロケーションも素晴らしそうだし。また来てみたいけど、ここまで来るのが大変で…。とくに水晶岳山頂の北側から広がるカールが一番気持ちよさそうなので、覚えておくとしましょう。
■水晶岳-赤牛岳の稜線から温泉沢に下ります温泉沢の下降点には4名が休んでいました。1名は赤牛岳ピストンで、あとの3名は高天原から登ってきて、読売新道を下るそうな。シブイ…。温泉沢の登山道…とよく呼ばれるけど、谷底に降りるまでは尾根道です。その尾根は急傾斜で一直線に落ちていきます。道はジグザグになんてなってなく、尾根の傾斜と同じで一直線。上部はザレザレで蟻地獄状態でした。やっぱり登りに使った方が楽は楽です。 谷底までの標高差は600m。下りやすければあっという間だけど、足元悪いのでそうもいかず…。気の抜けない下りで疲れます。下ほど歩きやすくなるけど、樹林帯に入るまではストレスの溜まる下りでした。谷底に降りたら赤ペンキを拾いながらのゴーロ歩き。ここが思ったより長かった。それでも温泉まで1時間半で下れたので、コースタイムからの貯金ができました。
■高天原温泉と高天原山荘温泉に着く10分ほど前、足が岩の間に挟まって、くるぶしを擦りむきました。よりによって温泉の前に…。温泉の直前で同じく温泉沢を下っていた人に追い付きました。そして、左岸側の露天にお二人様入浴中。傍らにはアサヒスーパードライの2Lの缶が…。いいでんなあ〜!茹でタコになって動けなくなりそう…。 対岸のからまつの湯は今は無人。湯船は二つあって、一つは女性用で周りを囲まれています。露天の方は混浴となってます。お湯は思ったよりぬるくてちゃんと入れた。擦りむいたくるぶしは血がにじんでたけど、なんだか全く痛くなかった…。とりあえず4日分の汗を流します。頭も洗いたいけど、温泉の成分が強そうなので、洗うと髪の毛がカシカシになってしまいそう。なので、ヤメ。
のんびりと入っていたいとこですが、長く入ってると動けなくなってしまう…。前もそうだった。力が入らなくなって大変でした。力を吸い取られるんだろな。ということで、入浴はほどほどに、出てから河原でのんびりさせてもらいました。きのう三俣山荘で買っておいたビールを飲みながら。髪の毛も沢の水で洗っておいたけど、シャンプー使わないとベトベト感は解消できなさそう。 さっぱりしたところで高天原山荘に向かいます。…が、ここは登り。暑くて汗が噴き出してきます。せっかく温泉入ったのにって感じです。小屋でうどんを注文。4日目ともなると、食っても食っても腹減ります。ツルツルっと食って、ゴクゴクっと飲んで終了。お昼過ぎに山荘出ればいいかと思ってましたが、まだ11時半とかです。今日も雷雨があるかもなので、早め早めに動くのがいいでしょう。
■花真っ盛りの岩苔小谷を登って三俣に戻りました岩苔乗越までは標高差600mチョイってこと。ダラダラと長いので、登ることより距離との戦いになりそう。水晶池で水を飲もうとザックを置くと、瞬間に蚊に取り囲まれたので、すぐに背負ってスタート。水晶池の先までは針葉樹で暗い雰囲気。涼しいというメリットはありますが…。木がなくなるとお花畑オンパレードです。岩苔小谷は緩くて浅い谷なので、乗越までずっと花を楽しみながら歩けます。ただ、今は曇って日が当たらなくて、鮮やかさに欠けて残念…。 高天原から岩苔乗越まで2時間かからなくて、まだ昼の1時半。あと1時間もあれば着くので今日もヒマだな。でも雲行きが怪しくなってきたので、早く戻るにこしたことはないでしょう。黒部川から離れて三俣に登るところで今日もポツポツと降り始めます。ヤバいかな…と思ったけど本降りにならずテン場に到着。すると、ものの数分でドサーッと降ってきました。ナイスタイミング!テント建設中の人がいて可哀そうだったけど…。
朝は快晴だったけど、昼には雲が出て、空気もモヤモヤしてきます。雨が降るとモヤモヤを流してくれて、また澄んだ青空に戻ります。テントからは鷲羽岳がクッキリと見えています。昨日は学生に囲まれたけど、今日は平和です。テント張るスペースも今日は余裕です。週末に休みをくっつけて来る人が多いのか、やっぱり日曜や月曜は多い印象です。三俣は新穂高から一日で来れて、黒部源流部を巡るには格好のベースですからね。
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