24日目 剣沢⇒立山⇒タンボ平

  先日の大雨で読売新道への道が通れなくなったみたいで、予定変更を余儀なくされる

北アルプス全山縦走 目次  概念図   24日目  ⇒ タンボ平〜黒部ダム〜家
8月15日(土) 天気: くもり一時雨
剣沢(5:30発)⇒別山(6:30〜48)⇒富士の折立(7:58〜8:12)⇒雄山(8:35〜47)⇒一ノ越(9:16〜35)⇒室堂(10:05)⇒トロリーバス(10:30)⇒黒部平(11:35発)⇒ロッジクロヨン(12:05)

夕方から雨ということで、早めに出てテントを張ってしまおう。今日は立山を縦走して、ロッジクロヨンまで降りる予定。天気のほうは山は見えているものの、高い薄雲が出ており、下り坂の様相だ。

別山へは直のコースで登る。荷物がズッシリで、足取りも重い。稜線に出ると風が強くてかなりの寒さだ。鼻水がひっきりなしに出てくる。すすりながら歩いていたが、すするのが追いつかず、たなびいた鼻水がメガネについてきてうっとおしい。高かった薄雲は、みるみるうちに湿っぽくなっていく。

別山からの剱岳

大賑わいかと思っていた雄山山頂は、ほとんど人はいなくて寂しいもんだった。お盆なのに・・・と思っていたら、一ノ越への下りは登ってくる人がたくさん。まだ朝早いので、ちょうどこれから登って来始める時間かも。

一ノ越の売店で道の状況を聞いてみる。大雨続きで心配だったのだ。すると、雷電への道は通行止めになっているとのこと。タンボ平も大雨で荒れたらしい。となると、バスとロープウェイで下るしかないのか。とりあえず室堂に行けば、もっと詳しい情報が得られるかもしれないと思い、いったん室堂に下ることにした。

室堂の山岳警備隊の窓口で情報収集。雷電への道も、タンボ平の道も、雨による影響は受けてないらしい。一ノ越の売店のおばさんにだまされた!でも、奥黒部ヒュッテまでの道は、数カ所橋が流されているようだ。平水なら飛び石で渡れるが、雨が多いのでどうか・・・というとこらしい。なんか気が抜けて、また一ノ越に登り直す気になれず、交通機関を利用することにした。

黒部平からはさすがに歩いて降りる。降り口をみつけるのに苦労した。稜線ではあれほど寒かったのに、ここまで降りてくると汗をかくほど暑かった。ロッジクロヨンにあるテン場は、タンボ平野営場というようだ。ロッジのおばさんに読売新道のことを聞いてみた。すると平成7年の大雨で荒れてからは、ほとんど手入れされてなく、荒れ放題になっているとのこと。

この時点で、明日の奥黒部ヒュッテ行きはなくなった。この先どう変更しようかずっと考えていた。読売新道は登りで使いたかったが、道が直るまでここにいるわけにもいかない。不本意だが、先に裏銀座からやっつけ、読売新道を下る方向で考えることにした。

テントを張り終えた頃から雨となった。7時頃のニュースで、また大雨に対する注意を呼びかけていた。明日晴れれば扇沢に行って、針ノ木に登ろう。雨なら・・・一度家に帰って体制立て直しをしようか。ここにきて初めて家に帰りたいと思っている自分がいた。天気ならこんな気持ちにはならないのだが。ボクの登山人生前半の区切りをつけるこの縦走。大げさに言えば、人生前半の区切りとなるこの縦走。予定変更や天候による一部断念はあったとしても、必ず全山を踏み、親不知まで歩きとおさなければならない。


⇒ タンボ平〜黒部ダム〜家
1、白沢登山口〜餓鬼岳
2、餓鬼岳〜唐沢岳〜餓鬼岳
3、餓鬼岳〜燕岳〜大天井岳
4、大天井岳〜殺生ヒュッテ
5、殺生ヒュッテ〜槍ヶ岳〜北穂高岳
6、停滞
7、北穂高岳〜奥穂高岳⇔前穂高岳
8、奥穂高岳〜前穂高岳〜上高地
9、上高地〜西穂高岳〜焼岳〜上高地
10、上高地〜徳本峠⇔霞沢岳
11、徳本峠〜大滝山〜蝶ヶ岳
12、蝶ヶ岳〜常念乗越
13、常念乗越〜大天井岳〜西岳
14、西岳〜槍ヶ岳〜双六岳
15、双六〜笠ヶ岳〜双六
16、双六〜黒部平
17、黒部平〜薬師峠
18、薬師峠〜スゴ乗越〜五色ヶ原
19、五色ヶ原〜雷鳥平
20、雷鳥平〜大日岳〜称名平
21、称名平〜上市駅〜立山駅
22、立山駅〜室堂〜剣沢
23、剣沢〜剣岳〜剣沢
24、剣沢〜立山〜タンボ平
25、タンボ平〜黒部ダム〜家
26、家で待機
27、家で待機
28、家〜扇沢〜針ノ木峠
29、針ノ木峠〜蓮華岳〜船窪
30、船窪〜烏帽子岳
31、烏帽子岳〜野口五郎岳〜雲ノ平
32、雲ノ平〜高天原〜三俣
33、三俣〜水晶岳〜赤牛岳〜平
34、平〜黒部ダム〜扇沢
35、扇沢〜針ノ木峠
36、針ノ木峠〜種池〜冷池
37、冷池〜鹿島槍〜五竜岳〜白岳
38、白岳〜唐松岳〜白馬岳
39、白馬岳〜雪倉岳〜朝日岳
40、朝日岳〜黒岩山〜栂海山荘
41、栂海山荘〜白鳥山〜親不知の海岸
42、親不知の海岸〜親不知駅